2020年に注目すべき Rolex 生産終了モデル 3 選

これまで陽の目を見ることの少なかった生産終了モデルにスポットライトを当てる

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高級時計ブランドの中で確固たる地位を築く〈Rolex(ロレックス)〉。数々の著名人が長年愛用する時計としても知られ、ファッション性、性能、高い資産価値を兼ね備えたステータスシンボルだ。そんな〈Rolex〉には世界中に多くのコレクターが存在するが、決まって話題の種は、20年以上前に生産されたヴィンテージモデルと、近年生産された現行モデルの2種類。言い換えれば、そのどちらにも当てはまらない、いわゆる生産中止モデルは〈Rolex〉談義の蚊帳の外になることもしばしば。本稿では、これまで陽の目を見ることの少なかった生産終了モデルに焦点を当て、中でも注目すべき3つのモデルをご紹介する。

Rolex Submariner 50th Anniversary reference 16610LV

世界最大の時計の見本市「Baselworld 2003」にてお披露目された、Submariner(サブマリーナ)ref.16610LV。同ブランドの人気モデル Submarinerの生誕50周年を記念した本モデルは、“グリーンサブ”の愛称で親しまれ、印象的なグリーンのベゼルや、インデックスのドット部分を通常より大きくしたマキシダイヤルなど、オリジナルモデルとは一線を画すディテールが目を引く。その中でもとりわけ希少価値が高いのが、最初期に生産されたYシリアルと呼ばれるモデル。ベゼルの“40”の“4”の頂点が平らになっている、通称フラット4ベゼルを採用し、そのベゼルには限定カラーのライトグリーンを配色。初期生産分にしか見られないこれらの細かな仕様が、その希少価値を爆発的に高め、通常モデルよりも10,000ドル(約110万円)もの高値を付けて取引されている。同じくフラット4ベゼルを備えたF番モデルも要注目だ。ベゼルのカラーはYシリアルと異なりダークグリーンとなっているが、通常ベゼルのD、M、Vシリアルと比較して、5,000ドル(約55万円)ほどのプレミア価格が付けられている。フラット4ベゼルがこれほどの価値を誇るのは、その希少性が要因となっている。FおよびYシリアルのref.16610LVの所有者の多くは、〈Rolex〉に修理を依頼したが、すでにフラット4ベゼルの生産が中止されていたため、現行のベゼルに交換されることがよくあったという。その結果、市場におけるフラットベゼルの数が減少し、その価値が急上昇した。Submariner 50th Anniversaryの修理を依頼する場合は、必ず元のベゼルを交換しないようにリクエストすべきだろう。

Rolex Sea-Dweller Ceramic 40mm ref.116600

Sea-Dweller(シードゥエラー)Ceramic 40mm ref.116600は〈Rolex〉史上、生産期間が最も短かったモデルで、その期間はわずか3年。Sea-Dweller第4世代として2014年3月に発表された本モデルは、2015年から発売され、2017年第一四半期には正式に生産終了となった。セラミックが使用されたベゼルと、マットダイアルが特徴的だが、一部には光沢感あるグロスダイヤルを備えた個体が存在する。このグロスダイヤルモデルは特段高いプレミア価格がついているわけではないが、非常に流通量が少ないため、コレクターにとっては垂涎の一品と言えるのではないだろうか。高級時計の販売サイト『Swiss Watch TIme』において、ref.116600の発売当初の価格は9,500ドル(約105万円)だったのに対して、現在は13,000ドル(約144万円)まで高騰しているのを見ても、その生産期間の短さによってレアリティが増し、価値の上昇に大きく寄与したようだ。

Rolex GMT Master II ref.16710

GMT Master II ref.16710には、ブラック、レッド/ブルー(ペプシ)、レッド/ブラック(コーラ)の3種類のベゼルオプションが存在する。その中でも最も人気なのが通称ペプシモデル、次いでコーラモデル、ブラックモデルとなる。2016年後半には史上相場が急激に高騰し、4,500~6,500ドル(約50万〜72万円)から10,000~12,000ドル(約110万〜133万円)にまで価格が跳ね上がった。

そんな本モデルだが、ペプシまたはコーラモデルを購入する際には注意すべきポイントがある。それは保証書などに記載されているモデル番号から、その個体に元々どのベゼルが付属していたかを確認すること。というのも、ref.16710は〈Rolex〉の中で唯一ベゼル交換が可能なモデルであり、オリジナルのベゼルであるかどうかによって価格が変動するからだ。米国で販売されているGMTに限り照会が可能となっているが、モデル番号がref.16710Aはコーラベゼルであり、16710Bはペプシベゼル、16710Nはブラックベゼルを表す。ブラックモデルの所有者が買取価格アップを狙い、ペプシ/コーラベゼルに交換してから売りに出すということもしばしばあるからため、購入を検討されている方はこの確認作業をお忘れなく。また、本モデルの中で最も人気が高いのがZおよびMシリアル。本来ムーブメントにはCal.3185が搭載されるはずだが、ZおよびMシリアルの個体には新型ムーブメントCal.3186が搭載されているのがその理由だ。加えて、ZおよびMシリアルの中には、スティックダイヤルを備えた個体が一部存在する。スティックダイヤルとは、ダイヤル部分に印字されたGMT Master IIのロゴの“II”部分に、本来のローマ数字ではなく、サンセリフが使用されたエラーダイヤルのこと。このスティックダイヤルを備えたモデルは、通常よりも1,000ドル(約11万円)ほどの高値が付けられている。

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