Volkswagen がメーカーの代名詞的存在である Beetle の生産を終了

さらば、ビートル。ありがとう、ビートル。世界最多の生産台数を誇る名車が80年の歴史に幕を下ろす

オート
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Volkswagen(フォルクスワーゲン)」が、メーカーの代名詞といっても過言ではないBeetle(ビートル)の生産を終了。1938年の生産開始以来から続いた約80年の歴史に幕を下ろした。

Beetleは、ナチ党党首 Adolf Hitler(アドルフ・ヒトラー)の要請で開発が開始した。カーマニアとしても知られるHitlerは、“国民車構想計画”として安価な維持費、堅牢性、乗車可能人数、流線型ボディの採用、1,000マルク以下の価格設定などさまざまな基準を設定し、当時高価だった自動車を国民全員が所有できるようFerdinand Porsche(フェルディナント・ポルシェ)に命じる。開発は難航したが「Ford(フォード)」からノウハウを学ぶなどして、ようやく1938年にBeetleの原型となるKdF-Wagen(歓喜力行団の車)が完成。しかし、第二次世界大戦の勃発により、国民車構想は一度頓挫するが、1945年の敗戦直後にKdF-WagenからType 1(タイプ1)へと改名され待望の量産が開始されると、1955年には累計生産100万台に到達。英語圏を中心に“Beetle”(日本ではカブトムシとも呼ばれた)の名が知れ渡り、その後も堅調に販売数を伸ばし続けた国民車は瞬く間に世界的なベストセラーとなり、四輪自動車としては世界最多の累計生産台数2152万台の記録を打ち立て、伝説の大衆車として不動の地位を確立したのである。

しかし、近年のトレンドに飲み込まれるようにして売上は右肩下がりになっていき、「Volkswagen」は苦渋の思いで、2018年9月に生産終了を決意。そして、7月10日(現地時間)、後期の産地の中心地となっていたメキシコ・プエブラ州の工場で生産終了を記念するセレモニーが開催され、盛大な喝采と共にBeetleへ別れが告げられた。

生産は終了したものの、自動車産業で数々の功績を残し、世界中の人々に愛されたBeetleは、これからも我々の記憶の中で走り続けてくれるに違いない。

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