“ダウンタウンレイブ”を表現した Onitsuka Tiger 2019年秋冬コレクションをレポート
カルチャーをなぞりながら、ブランドとしての前衛的なアティチュードを提示した一夜には、業界関係者やトップモデルらが大勢来場
1949年に創業した〈Onitsuka Tiger(オニツカタイガー)〉は、スポーツシューズのパイオニア的存在として、その類い稀なクラフトマンシップを武器に老若男女の足元を支えてきた。2002年以降は、洗練された(スポーツインスパイアドの)
プロデューサーに「NION」の守屋貴行、会場のトータルディレクションに「HYPEFEST」のキービジュアルを手がけてくれたYOSHIROTTENを起用した本コレクションでは、アンダーグラウンドなレイヴの一夜を再現。1Fはヨーロッパのファッションシーンをリードする情報の発信基地であるベルリンのクラブシーン、そして自由な考え方を持つ90年代の若者からインスピレーションを受け、剥き出しのパイプや錆びついた機械箱、大量のビデオスクリーンなどを設置。また、2Fのパーティーフロアにはオレンジのレーザーが飛び交うスモーキーな空間を生み出した。フロア中央には、今回のコレクションをベルトで巻きつけた前衛的なオブジェが出現。これはレイブという解放されたカルチャーをあえて柱に縛りつけることで、一見自由でありながらも規制の厳しい現代シーンへのアンチテーゼを表現してるようだった。そして、フロアミュージックは「Boiler Room(ボイラールーム)」にも出演し、あのJeff Mills(ジェフ・ミルズ)にもリミックスを提供した日本ハウス/テクノ界の旗手、GONNOが担当。このあたりの人選にも、歴史ある〈Onitsuka Tiger〉らしい“深み”を感じずにはいられない。
業界関係者が大勢駆けつけ、終始大盛況だった空間には、阿部ジュリア、AMIAYA、福士リナ、中田みのり、橋爪愛など、世界で活躍するコレクションモデルや、10~20代から高い支持を得ているミレニアル世代のインフルエンサーたちの姿も。さらに、ピンクボブがトレードマークの日本初のバーチャルモデル、immaもスペシャルゲストとして会場に登場した。
そんな〈Onitsuka Tiger〉2019年秋冬コレクション発表当日の様子は、上のフォトギャラリーをチェックしてみてほしい。