カジュアルウェアにアート性を注入した SEVEN BY SEVEN 2019年秋冬コレクション
希少なUSミリタリーの素材を採用したプロダクトからコア層に刺さるコラボアイテムまで、〈SEVEN BY SEVEN〉の新章は洋服への造詣の深さを感じさせる構成に
〈SEVEN BY SEVEN(セブン バイ セブン)〉が、2019年秋冬コレクションのルックブックを公開。今季からは〈N.HOOLYWOOD(N.ハリウッド)〉のグラフィックをはじめ、ファッション、音楽、空間演出などの分野で手腕を振るってきた半田淳也がアートディレクターとして新加入し、より世界観のあるコレクションを展開していく。
それでも、デザイナー川上淳也のアイデンティティであるサンフランシスコの自由な気風がルーツであることに変わりはない。20代の大半をこの地で過ごした同氏のヴィンテージへの造形の深さは、プロダクトのひとつひとつ、そしてその細部にまで行き届いており、それでいて古き良きを押し付けることもなく、都会的でカジュアルな現代シーンにスッとハマる独自のスタイルを提案している。
もちろん、ブランド設立当初から続けている再構築シリーズは継続で、新型のデニムは2枚の古着のジーンズを組み合わているため、色落ちの違いはもちろん、前身頃と後ろ身頃で丈が異なる。また、1960~70年代の希少なUSミリタリーのテント生地に特殊加工を施したステンカラーコートやブルゾン、パンツ、さらに1990年代のデッドストックのUSミリタリーのリップストップ生地にオリジナルプリントを施したアニマル迷彩のコーチジャケットやトラウザー、シャツ、ハットなど、男心をくすぐるミリタリー系のアイテムも決して軍服感はなく、そのパターニングにより洗練されたカジュアルウェアへと昇華。その他では、オールドアメリカンにこだわるレザーマスター「Rooster King & Co.(ルースター キング アンド コー)」と共同制作したB-3や、オリジナルのチェック柄を用いた〈CRANK(クランク)〉とのメッセンジャーバッグなど、ダブルネームの真意を捉えたコラボレーションアイテムもラインアップしている。
今シーズンからはレディース展開もスタートする〈SEVEN BY SEVEN〉。ルックブックをスクロールすれば、洋服の歴史と米西海岸のカルチャーを紡ぐ良質な洋服に惚れ惚れすることだろう。
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