UPDATE:Nirvana と Marc Jacobs が商標権侵害を巡って真っ向から対立
問題となっているのは、誰もが一度は見たことはありそうな例のロゴ(UPDATE:〈Marc Jacobs〉の逆ギレ申し立ては無理があった?)

UPDATE(2019/11/18):下記の通りお伝えしていた“Nirvana vs Marc Jacobs”の法廷での争いに進展があったようだ。直近の判決は、Nirvanaが引き続きスマイリーフェイスの商標登録を保持できるというもの。Marc Jacobsのデザインは疑問視されるほど類似しているとしたJohn Kronstadt(ジョン・クロンシュタット)判事は「Marc Jacobsの商品は、Nirvanaが商標権を主張できるデザインに、イエローのライン、テキストの位置、ブラックのボディなど同バンドのTシャツを連想させる要素を組み合わせている」と指摘。さらに「NirvanaがMarc Jacobsに関連していると、消費者に誤解を与えている可能性が高い」と述べている。
ORIGINAL(2019/3/12):アンダーグラウンドな音楽ジャンルのひとつに過ぎなかった“グランジ”を世に知らしめた存在として神格化されるバンド、Nirvana(ニルヴァーナ)とそのフロントマンである故Kurt Cobain(カート・コバーン)。2018年12月、同バンドの版権周りを管理する「Nirvana L.L.C.」は、アパレルブランドの〈Marc Jacobs(マーク ジェイコブス)〉を商標権侵害によって訴えた。その内容というのは、同ブランドが発表した“Redux Grunge”コレクションに含まれるTシャツ、ソックス、スウェットに使用されているスマイリーフェイスが、Nirvanaの商標登録するロゴを盗用しているというもの。これに対し〈Marc Jacobs〉側は真っ向から対峙、今回その訴訟の却下を申し立ている模様だ。
カリフォルニア州の連邦裁判所に提起されたその申し立てでは、Nirvanaはスマイリーフェイスの著作権登録の正当な所有者ではなく、登録自体が無効であること、そしてブランド側はそのロゴの持つ“著作権に関わる箇所”をコピーしていないとした。また、〈Marc Jacobs〉側の弁護士は、Kurt Cobainがロゴの制作者ではあるが、彼がその所有権をNirvanaに譲渡したか否かは依然不明であるとし、加えてバンド側が商標登録したとされるロゴには、“Nirvana”の名称と“X”の目が含まれているので、類似性はないと主張している(問題のプロダクトはテキストが“HEAVEN”、目元“M”と“J”となっている)。元々この“Redux Grunge”は、Marc Jacobsが当時クリエイティブディレクターを務めていた〈Perry Ellis(ペリー エリス)〉が1993年に発表した革命的コレクションの25周年を記念した復刻コレクション。今後の動向を見守りたい。
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