高密度な作品で幻想的な世界へと誘うジェス・ジョンソンが NANZUKA で日本初の個展を開催

旧時代式のテレビゲームを基にした映像作品やサイモン・ウォードとのコラボによるVR作品を通し、仮想現実の到来を示唆し、知覚や存在の概念を再考

アート
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ニューヨークを拠点に活動するニュージーランド人アーティスト、Jess Johnson(ジェス・ジョンソン)が、渋谷『NANZUKA』で日本初の個展“NEON MEAT DREAM”を開催している。

Johnsonは、架空世界のジェンダーレスなヒューマノイド、コウモリのような顔をしたエイリアン、未知の時代の建造物の中をうねるミミズのような管など、異文化の模様やシンボル、ホラー映画やSF、旧時代のテレビゲームといった要素が入り混じった高密度で幻想的な作風で知られる。近年は『ハイデ近代美術館』や『タウランガアートギャラリー』『クライストチャーチ美術館』などで精力的に展覧会を行っているほか、Simon Ward(サイモン・ウォード)とのコラボレーションによって生まれたVR作品は、テクノロジーとイマジネーションが融合した新しいアートのカタチとして注目を集めている。

本展では、Johnsonのドローイング作品はもちろんのこと、母・Cynthia Johnson(シンシア・ジョンソン)との共作によるキルト作品、そして既述したWardとのコラボレーションによる映像作品およびVRを用いた大掛かりなインスタレーションで、鑑賞者たちの感覚を多角的に刺激。映像作品“Genetekker Archaic”は、2画面のアニメーション作品で、キャラクターを操作してダンジョンを進む旧時代式のテレビゲームの方法論が基となっており、登場するヒューマノイドたちがバーチャル迷宮から抜けだす出口を探しているかのように徘徊を続ける。一方、VR作品“Terminus”は、Johnsonの描く世界をWardmが3D映像に起こし、そこにAndrew Clarke(アンドリュー・クラーク)が作り出したサウンドをミックス。観賞者がその夢とも現実ともつかない仮想文明世界の中を漂流する体感型の作品は、現実と創造された仮想現実の実在感が同等なものに近づいてきたことを示唆すると同時に、我々の想像と意識が実感にもたらす力、あるいは知覚や存在といった概念についてもう一度考えさせる作品としても解釈することができるはずだ。

“NEON MEAT DREAM”の会期は、12月22日(日)まで。2019年のイマに訴えかけるアート作品の数々を前にして、Johnsonからのメッセージを受け取ってみてはいかがだろうか。

Jess Johnson “NEON MEAT DREAM” at NANZUKA
住所:東京都渋谷区渋谷2-17-3 渋谷アイビスビルB2F
TEL:03-3400-0075
会期:11月23日(土)〜12月22日(日)
時間:11:00 – 19:00
定休日:日曜、月曜

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