adidas Skateboarding 初の女性プロスケートボーダー ノラ・ ヴァスコンセロスが自身の最新コレクションを語る
そのほかにも〈adidas Skateboarding〉のクルーや、女性スケーターとして感じるプレッシャー、アートのことに言及した『HYPEBEAST』独占インタビュー
Nora Vasconcellos(ノラ・ ヴァスコンセロス)。〈adidas Skateboarding(アディダス スケートボーディング)〉に所属するこの女性ライダーは今、スケートボードの世界に新風を巻き起こしている。そんな彼女は先週、初のユニセックスアパレル&フットウェアコレクションを〈adidas〉とのダブルネームでリリース。「⾃分史上最⾼のデザイン」とNora本人が形容する同コレクションは、性別、年齢、スケーターであるか否かなど、全てにおいてフラットかつボーダーレスなマインドのもと制作された意欲作であり、彼女のアイデンティティを投影したパステルなカラーパレットが、Diego Najera(ディエゴ・ナヘラ)やMiles Silvas(マイルス・シルヴァス)らが提案するものとはまた違う魅力を放つ。
リリースから数日後、『HYPEBEAST(ハイプビースト)』のもとに彼女からエクスクルーシブなコメントが到着。今回のコレクションのことを中心に、〈adidas Skateboarding〉のクルーについて、女性スケーターとして感じるプレッシャーとの向き合い方、アートのことなどを等身大に語ってくれた。
ーこのカプセルコレクションは、どのような経緯で制作されたのでしょうか? 女性スケーターをサポートするという意味合いで、ウィメンズコレクションにもできたはずですが、ユニセックスでの展開であることにも大きな意義を感じます。
私たちがこのコレクションをデザインしはじめたのは、2018年6月のことです。全体の大部分を1日で仕上げてしまったけど(笑)。私には常にやりたいことのアイディアが頭の中にあるから、作りたいアイテム6型はすぐ思い浮かびました。ユニセックスにした理由だけど、洋服自体がもっとユニセックスに作られるべきだと思うから、かな。私自身、パンツを含め、いつもメンズの服を着ていました。メンズのパンツは丈夫で、着心地もいいし、なによりポケットがたくさんあるから(笑)。とにかく、より多くの人に見てもらいたかったという気持ちが大きかったです。
ーこのパステルな配色やデザインは何からインスピレーションを得たのですか?
純粋に私の好きな色を採用しているけど、フリースもチノもかっこよく作れたと思っています。最近は自分の洋服をラベンダーで染めることにハマっていて、染めたパンツはいつも周りから良い反応をもらっていました。コレクション全体で見ると、すごくグランマ(お婆ちゃん)な感じ。でも、どこかプレッピーな雰囲気を感じるのは、私のニューイングランドのルーツが反映されているからかもしれません。
ーadidas Skateboardingのチームの雰囲気や、Gonzや若手との面白いエピソードがあれば教えてください。また、Noraはadidasと契約する唯一のフィメールライダーですよね? その点で何かプレッシャーや使命感を感じることはありますか?
普段からadidasのライダーと一緒にスケートする機会は多いですよ。Jack(ジャック・ファーデル)やJenn(ジェニファー・ソト)とはよくLAで遊ぶし。今年の夏、Mark(マーク・ゴンザレス)と東部にスケートトリップに行ったのも良い思い出ですね。そこでのハイライトは間違いなく、Markと彼の友人と共に、Markの庭でパンツにペインティングをしたこと。縁石を滑る彼のスケートも本当にヤバかったし、彼のアプローチを見たら、きっと誰もが彼とスケートをしたくなると思う。
チームには他にも女性ライダーがいますよ! Jennはもちろん、Mariah(マライア・デュラン)やMaite(マイテ・スティーンハウト)は本当に最高のライダーです。彼女たちと時間を共にしながらスケートできることを幸せに感じています。もちろん、プレッシャーがないわけではありません。情熱をもって取り組んでいることについて、イライラするのは簡単なこと。でも、そんなものは過去に捨て去って、私がどれだけスケートを愛しているかだけを考えるように努力しています。
ーコレクションには、Noraが描いたグラフィックやアートワークが落とし込まれていますね。
私にとって、アートはひとつのプロセスです。私はスケートボードでトリックを成功させる過程を楽しむように、作品の制作プロセスも楽しんでいます。絵を描いたり、ペインティングしている時のゾーンに入ったような感覚が大好きで、カタルシスを感じるんです。私は最終的な仕上がりを考えずに作品を作る練習を続けてきました。新しいスケートスポットに挑戦し、気持ちが高揚するのと同じような感覚、と言えばわかりやすいかもしれませんね。
ー本コレクションで展開される3MCのインソールグラフィックについて教えてください。
これは私が描いた動物の一匹で、足を滑らせた時だけに見える、小さくて可愛い生き物。私は何か不思議なモノ・コトについて考えることが好きなんです。あと、プロダクトに何かしらのギミックを隠すのもいいなと思います。
ーNoraが生活するカリフォルニアと故郷のペンブロークの魅力を聞かせてほしいです。
カリフォルニアは、本当に最高。私が直近の7年で行ったところや住んだとこを含め、どこよりも素晴らしい街だと思います。気候も、スケートパークも、そこで生活する人も遊びに来る友達も、とにかく全てが大好きです。
でも、ペンブロークは全然違うし、地理的にも正反対です。人生の最初の20年を、あの町ののどかな家で過ごしました。クランベリーボグ(クランベリーの畑)がたくさんある古風で趣のある町で、海やボストンも近い。今の自分にとって、本当に特別な場所です。
ー最後に。10年後はどんなNoraでありたいですか?
ただただハッピーで、健康で、スケートボードをしていたい!
〈adidas Skateboarding〉とNoraのユニセックスコレクションは、〈adidas Skateboarding〉のオンラインストアを含む各国の取扱店舗にて発売中。また、Noraのパーソナリティーについてさらに理解を深めたい方は、カラオケで歌う曲なども明かしたこちらのインタビューもチェックしてみてはいかがだろうか。
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