ティファニーの買収を狙うLVMHの狙いとは？

去る10月28日（現地時間）、フランスのラグジュアリー企業体「LVMH（モエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン）」が、アメリカ・ニューヨークを拠点とする老舗ジュエリーブランド〈Tiffany & Co.（ティファニー）〉の買収に向け交渉中と報道された。

複数の海外メディアによると、「LVMH」が提案した買収額はおよそ145億ドル（約1兆5900億円）で、これが実現すれば同社にとって最大規模のM＆A（企業の合併＆買収）になるという。一方〈Tiffany & Co.〉は、買収の提案を受けたことを正式に認めているものの、現在のところ合意には至っていないとのこと。「LVMH」は、傘下ブランドの事業拡張を図る一環としてM＆A戦略に注力し、これまでに〈CELINE（セリーヌ）〉〈FENDI（フェンディ）〉〈Loewe（ロエベ）〉〈DIOR（ディオール）〉といった世界の名だたるラグジュアリーブランドを買収。さらに、手掛けるカテゴリー拡大にも力を入れ、近年はファッションに止まらず化粧品、ワインやスピリッツといったアルコールの製造、そしてホテル/リゾート業などにも進出し、幅広い事業を抱えている。一方、売上高全体の4%に留まっているジュエリー＆時計分野は比較的に手薄なのが現状。「LVMH」は、今回〈Tiffany & Co.〉の買収を実現させることで、同分野における事業を大幅に強化/成長させる狙いが予想される。「LVMH」が現在ライセンス事業を手掛ける代表的なブランドは、以下よりご確認を。