ダ・ヴィンチの代表作 “ウィトルウィウス的人体図” は今後イタリア以外では鑑賞できないことに?

仏ルーブル美術館へ展示予定だったが“壊れやすい”という理由から法的に禁止される

アート
9,410 Hypes

モナ・リザ(Mona Lisa)”、“最後の晩餐(The Last Supper)”といった精巧な絵画で知られるイタリア・ルネサンス期を代表する稀代の芸術家Leonardo Da Vinci(レオナルド・ダ・ヴィンチ)。そんな巨匠による代表作のひとつ“ウィトルウィウス的人体図(Vitruvian man)”を、仏・パリの『ルーブル美術館』に貸し出しするというイタリア政府の決定に、当国の法廷が待ったをかけたようだ。

“ウィトルウィウス的人体図”とは、古代ローマ時代の建築理論家 Vitruvius(ウィトルウィウス)による“建築論(De Architectura)”から着想を得ているとして知られ、15世紀後半にDa Vinciによって描かれたと知られる作品。人体の構成と円の半径の比率が黄金比であることから、“人体の調和”とも言われる巨作である。去る9月24日(現地時間)、伊仏両国間の親交を図る趣旨のもとに、イタリアはDa Vinciの作品を、フランスはRaffaello Sanzio(ラファエロ・サンティ)の代表作を一時的に交換する協約を結んでいた。しかし、10月8日(同時間)、ヴェニスの地方行政法院は“ウィトルウィウス的人体図”の貸出において禁止処分を判決。これは“移動過程での破損やダメージを受ける恐れがある”という理由から、イタリアの文化遺産保護団体「Italia Nostra(イタリア・ノストラ)」が提起した申請による判断だという。現在、伊・ヴェニスの『アカデミア美術館』に収蔵されている同作品は、実際に気候による影響のため、毎年4月から7月の期間のみ一般公開されている。仏政府は、Da Vinciの死後500周年を記念し、同作品を10月24日から『ルーブル美術館』で展示する予定だったという。

そんな『ルーブル美術館』では、前述の“Mona Lisa”や“The Virgin of the Rocks (岩窟の聖母)”を含む25点のDa Vinci作品は展示される模様。2019年10月24日~2020年2月24日(同時間)の期間中、パリに滞在予定のある方は、ぜひ足を運んでみてはいかがだろうか。

The Louvre
Rue de Rivoli, 75001
Paris, France

『HYPEBEAST』がお届けするその他アート関連の情報もお見逃しなく

Read Full Article
 
ニュースレターに登録して、“最新情報”を見逃さないようにしよう。

購読ボタンをクリックすることにより本サイトの利用規約プライバシーポリシーに同意するものとします。