アメリカの高級百貨店 Barneys New York が約295億円で Authentic Brands Group に買収される
旗艦店および米国内の全店舗が閉鎖される可能性も
90年以上の歴史を誇るアメリカ・ニューヨーク発の高級百貨店チェーン『Barneys New York(バーニーズ ニューヨーク)』。2019年7月に、米連邦破産法11条の適用を申請し、経営破綻を表明していた同百貨店は、米ブランドマネジメント企業「Authentic Brands Group(オーセンティックブランズグループ)/以下、ABG」に約2億7,100万ドル(約295億円)で資産を売却することで最終合意した。
米日刊紙『New York Post(ニューヨーク・ポスト)』によると、ニューヨーク発のセレクトショップ『KITH(キス)』の投資家の1人であるSam Ben-Avraham(サム・ベン-アブラハム)も、同時期におよそ2億6000万ドル(約280億円)での入札を提示したが、『Barneys New York』はこれを受け入れず、去る10月16日(現地時間)に複数のメディアに報じられていた「ABG」からの提案を飲み、数ヶ月に渡って世間を騒がせていた売却に関する噂にようやく終止符を打つこととなった。
〈Volcom(ボルコム)〉〈Nine West(ナイン ウェスト)〉〈Juicy Couture(ジューシークチュール)〉などを含む50以上のブランドのライセンス事業を手がけているマネジメント大手「ABG」は、同百貨店の競合他社である高級百貨店チェーン『SAKS FIFTH AVENUE(サックス・フィフス・アベニュー)』の親企業である「Hudson’s Bay Company(ハドソン湾会社)」とパートナシップを締結しており、買収後、両者はインハウスライン、ショップ名、オンラインストアにおいて『Barneys New York』の名称を共同使用することになる。
一方『Barneys New York』は、ニューヨーク中心部のマディソン・アベニュー、ボストン、ビバリーヒルズの旗艦店を継続して運営する方針だったが、「ABG」サイドは家賃や人件費といった様々な問題が解決されない限り、旗艦店および米国内の関連店舗を全て閉店すると表明している。
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