Passion vs. Money:創造力に満ち溢れた “Uncaged Heroes” による夢への物語

当たり前の人生から脱却し、自分の夢を掴んだアップカミングな若者たち4名への合同インタビュー

現代に生を授かった有望な若者たちは、無意識のうちに先人が残してきた道筋をそのまま歩みたがる傾向がある。型にはまった規則的な人生には現実的な賃金と経歴が確保され、ほとんどの人々は夢追うことなくその経路を辿るが、ごく一部の人々は現実からの脱却を求め、自らのリズムと感覚で自由を求める。人々が“自由と夢”を追求する方法は同じではないが、現代の世界の価値観に反する勇気は必要と言えるだろう。

今回お届けする「Tiger Beer(タイガービール)」のグローバルキャンペーン“Uncaged Hero(解き放たれたヒーローたち)”の最新話では、『HYPEBEAST』と東南アジアを代表するビールメーカーに関連した4名の仲間を招聘し、お金よりも夢に人生を捧げる理由を語っていただいた。

まずは自己紹介をお願いします。

Ah Tan Wings:私は今年26歳で、シンガポールにあるレストラン『Ah Tan Wings』の経営者です。

Phyo Wai Ko Ko:ヤンゴンで生まれ育った夢追い人です(笑)。私には同じ感覚を持った小さい弟がいます。

RoxXxan:私は世界中のトムボーイを代表するイギリス・バーミンガム出身のラッパーです。

Amos Ananda Yeo:シンガポール出身のファッションデザイナーです。2014年にストリートブランド〈AMOS ANANDA〉、そして今年にはスポーツウェアレーベル〈‘NEWBR.ING’〉を立ち上げました。すべての作品のデザインのみならず、ブランディングから生産まで一貫して自分で指揮するほか、プレゼンテーションショーの演出などもしています。私の肩書きはファッションデザイナー、起業家、アーティストなど、日によって変わるクリエイターです。

あなたは今の夢を掴むためにどのような人生を歩んできましたか?

Ah Tan Wings:シンガポール料理のレストランを経営する前は、機械販売の仕事をしていました。その仕事は安定感のある生活は得られましたが、今のように充実した毎日は過ごせてなかったですね。

Phyo Wai Ko Ko:若い頃からダンスに専念し、プロダンサーしか目指してなかったですね。もし、私がダンサーになっていなかったら、おそらくエンジニアなっていたと思います。

RoxXxan:昔は陸上競技などのスポーツに熱を上げていました。特に100メートルが得意で、将来Dennis Lewis(デニス・ルイス)のようになるんだと勝手に思ってました。

Amos Ananda Yeo:他の人生はまったく視野にありませんでした。私が12歳の頃は選択肢が限られていて、良いと思う服はすべて高価なものばかり。その後、ファッションマーケティングの勉強をしながら、『Raffles Design Institute』で学士号を取得しました。最初から私の夢は“クールな服を生み出す”ことで、卒業後すぐにブランドを発足しましたが、今でも単に服を作って世に出すことが私の仕事ではないと考えてます。

あなたはいつ今の職業を目指しはじめましたか? そして、困難に直面したことはありますか?

Ah Tan Wings:私の唯一の楽しみがシンガポール料理や美味しいフライドチキンを食べに行くことでした。この食べ歩きが休日の日課になっていて、いつの間にか趣味から副業へと変わり、今に至りますね。エビソースチキンが苦手だったのでそれを克服すべく、毎日18時間近く働き美味しいエビソースチキンを生み出しました。

Phyo Wai Ko Ko:10歳の頃にテレビで観たMichael Jackson(マイケル・ジャクソン)の影響でダンスの虜になりました。当時はミャンマー舞踊が一般的でしたので、海外に住む父親にビデオを送ってもらって勉強してましたね。

RoxXxan:何歳の頃だったか忘れましたが、グライムミュージックがロンドンで流行り、バーミンガムにそのトレンドが来るのを待ちわびたのを思い出しますね。従兄弟から借りた録音済みのカセットを毎日聴いていたのですが、はじめてMs. Dynamite(ミス・ダイナマイト)を聴いたときは「女性がMCになれるんだ!」と衝撃を受けました。彼女は私にとってのヒーローであり、その頃から作詞をはじめました。

Amos Ananda Yeo:時間があれば通りで球蹴りをするほど、サッカーにハマっていましたね。少年時代にみんなが着るサッカージャージーや選手たちのオフコートファッションに触発された背景が、今のストリートウェアとハイファッションを融合させた〈AMOS ANANDA〉のスタイルに直結したと思います。この仕事を運営するための難しい点は、ブランドの概念から外れないように世間の目を引く創造的な作品を生み出し続けることですね。

あなたたちをバッシングする人たちはいますか?

Ah Tan Wings:非難する人たちを避けることはできませんが、私はあまり気にしないですね。誰が何と言おうが、私は耳を傾けないし、自分の道を行くだけだと思ってます。

Phyo Wai Ko Ko:家族や友達も私の夢を応援してくれいるので私は幸せです。周囲からの励ましの声が力となり、ヤンゴンやミャンマー全土のダンス文化の急速な発展も私を後押ししてくれています。

RoxXxan:幸いにも私の周りには非難する人たちはいませんでした。たぶん私を止めようとしても、止められないと思っていたのかもしれませんね。

創造的な職業に就きたいと思う方たちの大半が十分な収入を得られないと言われていますが、これをどう思いますか? あなたたちにとって働く理由は何ですか?

Ah Tan Wings:目標を設定することが最も大切だと思います。その目標が明確になっていれば、収入よりも達成感が上回ると思います。自分のやり方で常に走るだけなので、働く理由は私でもわかりません。

Phyo Wai Ko Ko:熱中できることを見つけられるだけで人は幸せになれます。有名になりたいという思いも多少はありますが、やはりダンスを踊っている時が幸せなのでそれ以上もそれ以下もないですね。

RoxXxan:私は豊かな人生を経験していないので、お金に執着はあまりありません。バーミンガムの音楽文化が衰退していくのを目の当たりにしていたので、私はただ好きな音楽を続けるだけだと思っています。モチベーションは常にファンたちの支えであり、お金では決してない。私にとってお金は、周囲を支えるためのモノです。

Amos Ananda Yeo:ブランドを経営している限り、最初から満足な利益を生むことは難しいです。〈AMOS ANANDA〉設立の半年前、私は80kgの布を中国に持ち込みました。その布が私の最初のコレクションとなり、人生を変えました。絶え間ない努力と何も失うものがなかったため、成し遂げられたと今では思います。

なぜ、あなたたちは安定した生活に興味が薄れたのですか?

Ah Tan Wings:毎日9時から17時まで同じことの繰り返しに、正直満足しちゃったのが本音です。ある日、自分の心が違う方向を指差し、そこに実現できるという自信が湧いてしまいました。エビソースチキンの克服もこれと同じく、いつの間にか苦手から興味へと変わっていました。今は私を育ててくれたシンガポール料理の発展に貢献したいという想いでいっぱいです。

Phyo Wai Ko Ko:私はエンジニアとしての資格も取得していますが、結局のところダンスへの愛と追求心が安定を打ち負かしました。

RoxXxan:これを明確に説明するのは難しいですが、音楽への情熱は幸せと直結していると私は思いますね。昔からスターになる自信はありましたが気持ちの整理がつかず、でもいつの間にかそれの自信を表現へと変換することができるようになってました。

Amos Ananda Yeo:私は子供の頃から自分の未来は自分で形作るモノだと理解していました。なのではじめから安定を望んではいなかったです。私は現代社会に蔓延るキャリア主義ではなく、あらゆるアプローチから成功は掴み取れると考えていました。

どのタイミングで安定を捨て、夢へ邁進することを決めたのですか?

Ah Tan Wings:平日に以前の仕事をしつつ週末限定でポップアップイベントをおこなっていたのですが、週末の仕事がいつしか本業へと気持ちが移っていった時ですね。まるで一目惚れの恋をしたような気持ちでした。

Phyo Wai Ko Ko:数年前にダンススタジオ『iNU』を設立したときです。それからはダンスへの情熱も止むことなく、自国のダンス文化にプラスの影響をもたらすことができています。多くの公演に参加し、自信がつき、新しいダンススタイルも生まれました。このキャンペーンの一員として選出されたことも、私が特別な才能を持っていることを確証するきっかけとなりました。

RoxXxan:20歳の頃にとあるブーツ店の店員をしていました。お客様の1日を想像し、その人々の人生をラップに込めて曲を作りました。その時からラッパーとして生きていく決意が生まれました。

Amos Ananda Yeo:最初から何事もうまく進み2016年にパリコレクションへの招待を受け、そこから徐々にアジアでの展開に繋がりました。

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Phyo Wai Ko Ko

Tiger Beerとの出会いはあなたの人生にどのような影響を与えましたか?

Ah Tan Wings:「Tiger Beer」は常に地元出身の若き才能を支援し、私たちが世界の舞台で能力を発揮するためのプラットフォームを提供してくれています。私はそのなかでも幸運なことに、「Tiger Beer Street Food Support Fund」から10,000ドルの資金援助をいただきレストランをオープンさせることができました。

Phyo Wai Ko Ko:これは運命だと思います。今年5月にヤンゴンで行われた「Tiger Beer」主催のポップアップイベントでこのキャンペーンの存在を知り、帰りの道中でダンスビデオを提出することを決めました。その後の出来事は言うまでも無いですね。

RoxXxan:「Tiger Beer」からアプローチを受け、このプロジェクトの目的やなぜ私たちに興味を抱いたのかを事細かく聞きました。同社とタッグを組む理由の一つとして、私たちを暗闇から明るい場所へと引き上げてくれると希望を持てたからです。

Amos Ananda Yeo:「Tiger Beer」は2017年秋冬コレクションの際に出会い、その後すぐにこのプロジェクトのカンファレンスを受け、一緒に働くこととなりました。私がこれまでやってきた取り組みに共感してくださった彼らは、世界各地に眠る才能を導き出し、一人ひとりのレベルを押し上げてくれます。このコラボレーション精神は、〈AMOS ANANDA〉の方向性とも合致しますし、より良い物語と作品を多くの方々に届けることができます。

他の“Uncaged Hero(解き放たれたヒーローたち)”から学ぶことはありますか?

Ah Tan Wings:私は他のヒーローたちから多くの恩恵を受けています。「Tiger Beer」が集めたクリエイターたちは情熱に溢れ、向上心があるので次々と新しい発想が湧き出てきています。

Phyo Wai Ko Ko:私が学んだことは、大きな熱量を持ち合い協力し合うことの大切さです。異文化交流ができることもそうですし、このクリエイティブな仲間と一緒に居ることができて嬉しく思います。

RoxXxan:皆が同じ意識で高みを目指していますが、個々で異なるスキルを持っています。誰もがユニークで才能に恵まれている、この素晴らしい環境に身を置けていることに感謝しています。

Amos Ananda Yeo:エネルギーに満ち溢れたチームは、不可能を可能にするという大きな夢を実現できるメンバーが集結しています。ブランドの活性化という面でも大きな収穫になると信じています。

夢を追い求める世代に対して何かアドバイスはありますか?

Ah Tan Wings:すべてをさらけ出すことが重要です。たとえ無謀なに見えても、簡単に諦めない。好きならば、チャレンジする価値はあります。

Phyo Wai Ko Ko:挑戦し続ける。そうすればいつかチャンスが訪れますし、そのチャンスを掴むまで諦めてはなりません。

RoxXxan:決して夢を諦めないで。自分を信じ、一生懸命その分野を極めるために学習する。そして、楽しむことを忘れないことが大切です。

Amos Ananda Yeo:自分の創造力を信じ、動くことをやめない。あなたが発信源であることで、周囲がサポートしてくれます。その機会を見失わないでください。

あなたたちは今後どのような将来が見えていますか?

Ah Tan Wings:私は2店舗目の出店を計画していますので、乞うご期待!

Phyo Wai Ko Ko:ダンスは私の人生そのものなので、夢が叶うまで諦めません。ダンスに情熱を持つミャンマーの若者たちを支援することが私の夢です。

RoxXxan:私はたくさん良い音楽を発信して、世界中をツアーしたい。さらに、同性愛者たちの社会的地位の向上を目指しています。まだまだ社会には偏見や差別があるので、自分自身を好きになっていく環境を作っていきたいです。

Amos Ananda Yeo:引き続きコレクションやランウェイ、コラボレーションを積極的に仕掛けていきます。色々なクリエイターと一緒に新世代へのクリエイションの枠組みを作り、別け隔てのない創造的な未来を第一線で見届けたいですね。

その他、詳細は「Tiger Beer」のオフィシャルサイトよりご確認を。

未成年の飲酒は法律で禁止されています。

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