Interviews:YOON が語るクリエイティブアスリートに捧げた AMBUSH® x Nike コレクションについて

「アスリートだけじゃない。アスリートの魂を持った全ての人への敬意を伝えたかったの」

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ファッション 

2018年に発表された〈Nike(ナイキ)〉の数あるコラボレーションのなかでも一際異彩を放つ同ブランドと〈AMBUSH®(アンブッシュ)〉の共同プロジェクト。その〈AMBUSH®〉はもとよりKim Jones(キム・ジョーンズ)率いる〈Dior(ディオール)〉のジュエリーラインも手がけるYOON(ユン)。『HYPEBEAST』が選ぶ今年を代表するクリエイター100組“HB100 2018”にも選出され、現在最も引っ張りだこなデザイナーといっても過言ではない彼女にインタビューを敢行。〈Nike〉とのコラボプロジェクトを紐解くエピソードを語ってもらった。

どのようにして、たくさんのプロジェクトのための時間を作っているのですか?

とにかくやるの。世界はどんどん小さくなってきているわけだから、何かをやり遂げるためには、それぞれの場所で知ってもらわないとダメなのよ。このコレクションのプロモーションだって、東京に限らず、もっとローカルに活動することもできるわ。世界が小さくなってきているってことは、他の州に行く感覚で海外へ行く必要があるのよ。

〈Nike〉とコラボレーションすることになったキッカケは?

1年半くらい前、「LVMH Prize」の直後に連絡があったの。「コラボレーションしないか?」って。すごく興奮したわ。

〈Nike〉のようなビッグブランドとのプロジェクトは、どのようなものでしたか?

今までとは違ったわ。〈Nike〉が保有するリソースは膨大な量だし、彼らのアーカイブを見てもわかる通り、可能性は無限大なの。小さなブランドでは考えられないこと。プロジェクトがスタートした当初は目眩がしそうになったくらいよ。いつもは制限のあるなかで仕事することが多いの。今回に関して言えば、「できないことはない」ってくらいだったから、逆に何をしていいのかわからない感じよ。何だってできちゃうから。

1歩引いて、こう考えることにしたの。「もし私が消費者だったら、Nike x AMBUSH®の何が欲しいか?」「1人の女性として、もしくは働く女性として、Nikeの何が欲しいか?」「まだ彼らがやっていないことは?」ってね。こういう風に考えることで、自然とコレクションに入れたいアイテムが見えてきたの。もちろん、「AMBUSH®とは?」「クリエイティブアスリートとは?」というストーリーも同時に伝えられるものね。

〈Nike〉とのコラボレーションにおいて、どんなものからインスピレーションを得たのですか?

クリエイティブアスリート。アスリートにせよデザイナーにせよ、〈Nike〉にとっては、スポーツをしている人と仕事するのが当たり前のことだと思うの。でも、私は何のスポーツもやっていない。過去のコラボを見ても、例えばRiccardo Tisci(リカルド・ティッシ)とバスケットボールみたいに、やっぱりスポーツをベースにしている。私はスポーツとの接点がない。だからって、スポーツ経験がある振りなんてしたくなかったし、そんな話もしたくなかった。そこで、何がシーンを形成しているのかって考えたのよ。いろんな人と話をした結果、アスリートと自分の共通点をたくさん見つけたわ。

目標を達成するまでのステップに関しては、私もアスリートも同じような信念に基づいているの。繰り返し何かをやって、何度も同じことを練習して、結果としてゴールに到達できる。それって誰もがやることであって、トップアスリートと変わらないのよね。スポーツのジャンルが違うってだけ。そういった姿勢こそ〈Nike〉がサポートしているものだろうし、何かを生み出すことが大切だと思うの。特別クリエイティブである必要もないわ。世の中のママだってそうよ。そう考えているうちに、「どうすれば、みんながよりいいパフォーマンスを出せるのか?」「どうファッションに影響を与えられるのか?」って思うようになって。だって、私はファッションの人間だもの。

例えば、ナイスなファーコート。ジムへ行くときも出かけるときも着られるファーコートとかね。あと、履き心地がいいだけじゃなくて、そのまま夜遊びにも行けちゃうフリースパンツとか。今回のコレクションでも、こんなアイデアを表現したの。

Tisciの話が出ましたが、Kim Jones(キム・ジョーンズ)やVirgil Abloh(ヴァージル・アブロー)、Matthew M. Williams(マシュー・ウィリアムス)といった、過去に〈Nike〉とコラボレーションしてきた人たちと自分自身を比べたりすることはありましたか?

それはないわ。私は私のやるべきことをやって、彼らは彼らのやるべきことがあるから。〈Nike〉が様々なデザイナーと組んでいる理由は、それぞれが異なるストーリーを発信できるからだと思うの。だから、私は私が伝えたいストーリーに集中するし、消費者の立場から見て興味が湧くストーリーにフォーカスする。いつも私はこういう風に物事を見ているのよ。

ルックブックのテーマは何だったんですか? キャンペーンの裏側を見せたかったように思ったのですが……。

まさにその通り。撮影やキャンペーンのイメージ作りに携わっている人みんなをフィーチャーしたかったの。普通は洋服やモデルにスポットを当てるけど、ちょっと引いて見れば、たくさんの人が関わっているから。クリエイティブ・アスリートの話に戻るけど、カメラの前にいる人だけじゃなくて、彼らもハードワークしているからこそのイメージが完成するのよ。

ヘアメイク、カメラマン、照明、アシスタント、スタイリスト、みんなが最高のルックを生み出すためにがんばっている。それを見せたかったのよね。アスリートだけじゃない。アスリートの魂を持った全ての人への敬意を伝えたかったの。

つまりは、スポーツやファッションだけに限らないと……。

全てがゲームなのよ。別にグラウンドでボールを蹴っていなくたって、子供を学校でピックアップして、家まで安全に連れて帰るってことだって同じ。挑戦なの。私たちは毎日何かしらをプレーしているの。ゲームの種類が違うってだけ。

他に進行中のプロジェクトはありますか?

あるけど、まだ言えない。今は〈Nike〉とのコラボレーションに集中しているわ。

今回のコラボレーションで、特にお気に入りのアイテムは何ですか?

全部好き。でも、ファーコートが特に気に入っているかも。すごく着心地がいいわ。数日前にも東京でファーコートを着てたんだけど、「みんなどんな反応するかな?」って。〈Dior(ディオール)〉のStephen Jones(ステファン・ジョーンズ)は「今すぐ試着させて」って言ってきたわ。

試着すると、かなり気に入ってくれたみたい。自分のランニングアイテムと合わせたいって言ってくれたわ。最高じゃない? これを着て走りたいって。私もフォーコートを着てジョギングしている人を見たいわね(笑)。

最後に、若いデザイナーへアドバイスはありますか?

ビジネスを始めるって、すごく難しいこと。もちろん、デザイナーになるもの難しい。自分自身をデザイナーと呼ぶ人はたくさんいるけど、それは努力したうえで手にできるタイトルなの。継続的に何かを作らないとダメだし、成功するには時間もかかるわ。しっかりコミットして、止めずに続けること。一度だけじゃダメ。みんなが憧れている人たちだって、長い間ノンストップでやってきたからこその今だし、何よりもコミットメントが大事ね。あとは練習。スポーツと同じように、始めからできる人なんていないのよ。

最高のアスリートだって、死ぬほど練習した結果で今がある。モノ作りも同じよ。練習あるのみ。目標に向かってコミットしていれば、いつかたどり着けるはず。我慢強くいれば、あとは時間の問題よ。

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Translator
HIKARU KAGURAZAKA

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