Interviews:NAOTO が語る STUDIO SEVEN 初の路面店に込めたメッセージや NIGO® とのコラボレーションについて
オンラインストアが主流となった現代における路面店の持つ意義やインスピレーションの源を紐解く
先日、EXILE / 三代目 J Soul BrothersのNAOTOがクリエイティブ・ディレクターを務める〈STUDIO SEVEN(スタジオ セブン)〉が東京・中目黒にブランド初の旗艦店をオープンした。NIGO®(ニゴー)が内装を手がけた同ストアは、両者のこだわりが所狭しと反映されたユニークな仕上がりに。『HYPEBEAST』では、オープン日前日のストアプレビューにてNAOTOにインタビューを敢行。NIGO®とのコラボにおける裏話や今後の展望について語ってもらった。
ブランド設立から3年目に旗艦店を構えた現在のご心境をお聞かせください。
現段階では路面店を持てると思っていなかったのですが、突然、物件が空いて、たまたま色々なタイミングが良くなって……。まだ目標にも掲げる前にがむしゃらにやって来てたので、夢にも見てなかったぐらい。そうしたら突然そういったお話が出て、急に夢が叶っちゃったみたいな。
前々から計画されていたわけではないのですね?
というよりかは、もう勢いで。色々なタイミングが重なったという。決まった時は「絶対に内装をNIGO®さんにやってもらいたい!」と思って、それを直談判しました(笑)。それが出来上がってみて、ようやく今実感が湧いてきましたね。
今回のショップのテーマをお聞かせください。
NIGO®さんに僕がお伝えしたのは、やっぱり今ネットで何でも買える時代になってきて、それがすごい強いので、NIGO®さんの昔からやっているお店作りとか、そのお店に行かないと楽しめない空気だったりとか、そこのお店に行くことがワクワクしたりとか、そういったことをテーマにNIGO®さんに考えていただいて。外から見たらまず洋服が見えなくて、何のお店かわからないっていう面白みとか。正面から見るとシンメトリーなんですけど、中に入ってみて、大きく見ると“7”みたいな、“7”の斜めの線というのがフロアと照明にあって。(床の一部を指して)実はこれが77mmだったりとか、隠れ“7”がいっぱいあって。そうやって、来て面白さを感じてもらえたらなと。
今のお話に繋がると思いますが、オンラインやポップアップが主流となっている時代で、路面店を持つ意義はどうお考えですか?
自分自身もお店に行って楽しいなって思えるお店はたくさんありますし、やっぱり洋服に実際触れてみて買うのが一番。そこも含めて楽しめる過程じゃないですか。もちろん着るのも楽しめる過程なんですけど、店行って買うっていうか。いまだに自分もそうしてますし。遠方の方はなかなか難しいと思いますけど、実際に見に来て欲しいなっていう。お店に行くっていうことがお客さんの習慣の中に入ってくれたら嬉しいですね。
NAOTOさんは様々なお仕事をされていますが、インスピレーションの源やクリエイティブでいる秘訣があれば教えていただけますか?
いやー色んなことに興味があるんですよね、映画だったり漫画だったり食だったり家具だったり、それだけじゃないんですけど。普段から色々なことに興味を持ってディグっていくっていうことが、結局インスピレーションの源になる気がします。
これまでリリースしたアイテムで特に思い入れの強いものはありますか?
(自分の着ているTシャツのプリントを指して)今このアイコンになっているデザインは結構メッセージを込めていて、“Mr.Confused”と呼んでいるのですが。スマイルの象徴ともいえる人が、最近色々なことに混乱し始めているという、自分の中でのメッセージもあったりします。
NIGO®さんと一緒に仕事するなかで驚いたことや面白いエピソードがあれば教えてください。
いや〜すごいですよ、NIGO®さんはクリエイトするのが本当に速いんですよ。それは多分NIGO®さんが普段から色々なことを全部洋服に繋げるっていう目線で見ているから、NIGO®さんの頭の中で色々集まって、パッと凝縮されて。初めてNIGO®さんと一緒にお仕事をさせていただいた時「何のグラフィックを作ります?」って話になり、NIGO®さんも僕もワインや鴨肉が好きだったりするんですが、「じゃあワインとカモにしましょうよ」って言われて「えっそんなのでいいんですか?」みたいな(笑)。またそれがめっちゃ可愛くなるんですよ!「すげ〜」と思って。元々J Soul Brothersで、JSBの“B”から蜂の“Bee”っていうキャラクターを作ったんですよ。まあダジャレですよね、でも「それいいじゃないですか」って言われて。それでこれ(HUMAN MADE®️ SEVENのロゴ)が蜂のキャラクターになったんですよ。
三原康裕さんともコラボレーションされていますが、今後一緒に仕事をされたいデザイナーやアーティストの方はいらっしゃいますか?
自分、食がすごい好きで、今回お菓子がとても有名な『été』というレストランと共同作ったノベルティ(STUDIO SEVENのパッケージのチョコレートケーキ)をお配りしているのですが、ファッションと食、衣食住の“衣食”をうまく繋げて面白いことできないかな〜と思って。その第1弾が今回できたっていう。普通のブランドでは絶対やらないような“衣食”をうまく繋げられたらなあと。
ニューヨークで開催された「HYPEFEST」にも出店されてますが、海外と日本とでは反応は異なりますか?
もう全然違いますよ。日本だとどうしてもEXILEであり三代目があるので、その目線で洋服も見てもらえて、それは良いことでもあるんですけど。向こうだとほんとに洋服そのものを見に来るので、外国の方の反応とかが面白くて。
日本で反応の良かったアイテムと海外で反応が良かったアイテムに差はありましたか?
「HYPEFEST」では日本でも反応の良かったものを持って行ったのですが、現地でも良い感じの反応はもらえました。あとブースの内装を渋谷の街にしたんですよ。渋谷の『109』とかが映っている写真を加工して。みんな立ち止まって見てくれました。
日本をフィーチャーしたわけですね。
そうですね、Little Tokyoならぬ“Little Shibuya”をテーマにその空間を作って。東京発信の〈STUDIO SEVEN〉っていうのをイメージしました。
こちらの路面店ではポップアップなども今後開催されるのですよね?
はい、やると思います!
今後のご予定を発表できる範囲で教えていただけますか?
色々企画は考えているのですが、まだ情報がお出しできなくて(笑)、すみません。