Interviews:キム・ジョーンズの秘蔵インタビューで振り返る DIOR と日本の強い絆

東京の地で開催された歴史的一夜をプレイバック

Fashion  

現代のカルチャーと古き良き歴史がユニークに入り混じり、またテクノロジーの先進国としても知られる日本。近年、海外からの観光客は増加の一途をたどっている。同じように日本に魅せられたのがフランスのファッションハウス〈Christian Dior(クリスチャン・ディオール)〉であり、ムッシュ ディオールはデザインのインスピレーションを求め遠く離れた地を夢見ていた。現在、その西洋と東洋の融合において陣頭指揮をとるのは、〈DIOR〉のメンズ アーティスティック ディレクターを務めるKim Jones(キム・ジョーンズ)。彼は世界中を旅して得たインスピレーションを、しばしば自身のコレクションに反映させている点からも〈DIOR〉初となるメンズのプレフォールショー(Jonesにとっては同ブランドにおける2シーズン目)の開催地に東京が選ばれたことは、実はとても理にかなっているのかもしれない。

去る2018年11月30日に開催されたショーには、A$AP Rocky(エイサップ・ロッキー)やDavid Beckham(デビッド・ベッカム)、Bella Hadid(ベラ・ハディッド)、Kate Moss(ケイト・モス)などの海外勢に加え、日本からは登坂広臣、窪塚洋介、三浦翔平、藤原ヒロシ、滝沢伸介、村上隆など各界のキーパーソンが多数来場。東京湾岸沿いのテレコムセンターで行なわれたこのショーはサイバー感に満ち溢れ、現代アーティストの空山基による巨大なアンドロイドが来場者を驚かせていた。〈DIOR〉2019年サマー コレクションと同様に、Jonesはコンセプチュアルアーティストとして空山基を起用、日本の近未来感とオートクチュールにおける〈DIOR〉の伝統的技術を洗練された形で表現。空山氏がもたらした要素はコレクションのいたるところで目にすることができ、女性型ロボットや恐竜が〈DIOR〉の桜モチーフやモノグラムと共にデザインされている。さらに、〈AMBUSH®(アンブッシュ)〉のデザイナーYOON(ユン)や〈1017 ALYX 9SM(1017 アリクス 9SM)〉のMatthew M. Williams(マシュー・ウィリアムス)らをクリエイティブパートナーとして招集、YOONの手がけるジュエリーラインやMatthewのシグネチャーであるローラーコースターバックルなどが華を添えた。

本稿では、『HYPEBEAST』がショー開始直前に敢行したKim Jonesの秘蔵インタビューを大公開。Jonesの口から語られた〈DIOR〉と日本の繋がり、そしてメンズでは初となる歴史的プレフォールショーに日本が与えた影響などを今一度振り返る。

キム・ジョーンズ kim jones ディオール  Dior インタビュー HYPEBEAST ハイプビースト


- ブランド初となるメンズのプレフォールコレクションにおいて、〈DIOR〉のテーラリングはあなたのビジョンにどのような影響を及ぼしましたか?

そうですね、たくさんのテーラリングとスーツアイテムがありました。ムッシュ ディオールはかなり日本に影響を受けていたので、随所で日本的な要素を強調しました。これまで多くの日本人と仕事をしてきた〈DIOR〉ですし、我々との強い文化的絆を讃えるためにも、今回のショーは最高の機会でしたね。いかに〈DIOR〉が日本という国や日本の文化に感謝しているかを明確にするためにもです。

ブランド初となるメンズのプレフォールコレクションやそのショーにとって、パリと東京の繋がりをより一層強化する意味も込めて、日本は外せなかったのです

- ご自身にとって〈DIOR〉での初コレクションである2019サマー コレクションと比べてどう感じていますか?

同じシェイプを採用したものや同じアイデアから派生したものなど、似た部分はたくさんあります。例えば色使いやシルエットは、繰り返し同じものを使うことがあります。以前は黄色で作ったブレザーなんかがそうですね。空山基さんのイラストを乗せたアイテムもあります。我々にとって大切なのは、ブランドのアイデンティティを維持しながら、それをサポートするエレメントを生み出すことなんです。

- あなたは以前、人々に何かを訴えかけるためには、ファッションにおいていかにカルチャーが重要かを強調していました。今回のコレクションでは、その辺りについてどのように取り組まれましたか?

〈DIOR〉では、日々様々なアーティストと仕事をしています。ムッシュ ディオールはギャラリストでありデザイナーであり、常にコラボレーションを求めているのです。日本にも彼のファンは多いですし、彼が日本のためだけに描いたスケッチもあります。それ故に、ブランド初となるメンズのプレフォールコレクションやそのショーにとって、パリと東京の繋がりをより一層強化する意味も込めて、日本は外せなかったのです。だからこそ、これまで数多くの素晴らしい作品を手がけてきた空山さんとコラボレートしました。〈DIOR〉と日本の関係性に、近未来的な要素をもたらすには最適な人選だと思っています。

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- あなた自身も日本と近い関係にありますね。日本文化のどんなところに影響を受けますか?

全部ですよ。街を歩けば、数え切れないほどの新しいアイデアであふれています。その中から面白そうなことをピックアップするんですよ。あとは、興味深いことに取り組んでいる人がたくさんいる点にも惹かれます。日本には、生まれながらにセンスを持った人がたくさんいますね。

チームとして働き、チームとして物事を見るのです

- ファッションのデザインにおいて、近年はアジアの影響力が強くなってきています。デジタル時代が生んだグローバル化によって、トレンドの流れも変わってきているとお考えですか?

グローバル化については、避けたいと思っている部分もあります。特に〈DIOR〉のパーソナルな部分に関することなどです。例えば日本を見てください。全てをオンラインで済ませるのではなく、フィジカルに体験したいと考えている人が多くいます。いわばイベントなんですよね。あとはバランスですね。実際に見ることができる限りは、私にとって、世界中のどの国も同じくらい重要なのです。

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- 今年は、とても多忙な1年だったと思います。6月に〈DIOR〉では初めてのコレクションを発表し、今回のブランド初となるメンズのプレフォールショー、そして1月には新たなコレクションをお披露目する予定ですよね。あなた自身はもちろん、一緒に仕事をする人たちをどう鼓舞するのですか?

チームとして働き、チームとして物事を見るのです。チームのメンバーには私の経験を共有し、私がやることを観察してもらいます。その代わりに、アイデアを持ってきてもらいます。その点に関して、私は常にオープンなのです。チームの原動力を維持し、みんながお互いに影響を与えつつ、ハッピーでいることが大切なのですよ。

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Photographer
Brett Lloyd/Dior , AKIHARU ICHIKAWA/HYPEBEAST
Translator
HIKARU KAGURAZAKA
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