Suchmos が新レーベル「F.C.L.S.」第1弾作品リリースに先駆けて14分のショートフィルムを公開
ツアーファイナルで新木場に現れたアート集団やどこか見覚えのある景色などを収録
『STUDIO COAST』での“TOUR THE KIDS”ファイナルは、Suchmos(サチモス)を愛する者にとって忘れられない一夜となったはずだ。カッコいいと思う音楽を追求するため、そしてこれからも増えていく夢を叶えていくために、神奈川生まれの6人組は新レーベル「F.C.L.S.」の立ち上げを発表。そこでアナウンスされた『日比谷野外大音楽堂』、『大阪城音楽堂』での開幕戦“F.C.L.S. LIVE”はすでに全席ソールドアウトとなったが、今月はじめには7月5日(水)にレーベル初の音源として2 Tracks CD“FIRST CHOICE LAST STANCE”のリリース情報とそのビジュアルを同時解禁したことも記憶に新しい。
そんな彼らが「F.C.L.S.」名義初の作品として、14分を超えるファン垂涎のショートフィルムを公開。前述のツアーファイナルでは黒いフードをかぶった謎のアート集団が新木場に点在したことで大きな話題となったが、本ムービーには当日の現地の様子やどこか見覚えのある景色などが収められている。
ひとまず、上のプレーヤーからSuchmosの新たな作品をチェックして、公開の旨を友人たちにシェアしよう。また、ジャーナリスト 森 健によるライナーノーツは、下記からご確認を。
なお、今回のムービー公開にあわせて、公式YouTubeチャンネルも開設されているので、あわせて登録を済ませておこう。
陽が落ちていく。遠くでクラクションが聞こえる。手元の機器がメッセージの着信で青く光る。君は画面を確認し、すぐに消す。返すか、見過ごすか。
数秒数えて、上を向き、ひと呼吸して、打ち返す。
窓を開けたい。その扉の向こうへ。広がる夜を見上げたい。
それでも君は動かない。今日は、今夜は。
明日はどうだろうか──。
目をつぶり、そう願いながら、君はつないだイヤホンを耳にあてる。
最初に出会った仲間と生み出した音楽。それでやっていくと決めた。
その彼らが昨日とは違う場所へ行こうとしている。
手には新しい音、胸には古いジョーク。
大事な固い石は最初の場所に置いたまま、遠くへ、知らない場所へ。
そこで君も感じとる。自分ももっと自由な場所へ。もっと気持ちのいい場所へ。
走っているときには気づかない。自分が何を見ているのか、何を手にしているのか。
飛んでいるときには気づかない。どのくらいの速さなのか、どこを目指しているのか。
けれども、彼らは何かを手渡していく。
君はそれに触れ、手にしたものを確かめる。いつくしみ、呑み込み、刻みつける。
誰かにも伝えたい。
そして、君は別の誰かへと渡していく。その誰かはまた別の誰かへと。
点と点がつながり、線と線が交差する。この湧き上がるうねりに誰と触れよう。
この音をどうやって街に刻もう。夜を伝わる彼らの揺らぎは、君の重りを外していく。
聞いたろ──。そう送れば、あの子がうなずき、あいつが笑う。粗雑な返事だけですべてが伝わる瞬間。夜の匂いとこの音だけで、すべてが充たされる。ここにいなくても、みんな同じ何かを感じている。手元の液晶から響く音は、いつしか地を揺らす振動となって、君を包んでいく。
君は問いかける。
もう少し先へ。
彼らが呼応する。
いや、もっともっと先へ──。
それなら、どこまで──。
まだ見ぬ地平を夢想して、イヤホンを外しながら、彼らのいざないに胸を奮わせる。
その新しい出発点に君は立っている。
FIRST CHOICE LAST STANCE
いま彼らとともに。ジャーナリスト 森 健
















