Nike 2020年に向けた売上500億ドル構想に暗雲

〈Nike〉の目標をブレイクダウンし分析

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2015年10月、〈Nike(ナイキ)〉CEOのMark Parker(マーク・パーカー)は2020年までに売上高500億ドル(およそ5兆5,555億円)を達成する計画を発表した。競合ブランド〈adidas(アディダス)〉の上昇っぷりと比べ、過去に200億ドル(およそ2兆2,222億)の収益を上げるのに13年もの歳月を要した〈Nike〉の最近のマーケットでの低迷を見るアナリストは、この500億ドル構想に対し悲観的に感じている様子。『Forbes』による最近の分析では、同社の伸び代のある有望な部門はEコマース、ウィメンズアパレル、〈Jordan Brand(ジョーダン ブランド)〉の3つである。

一つ目のEコマース部門においては、2020年までに70億ドル(およそ7,777億円)を生み出すことを望んでいる。それは2015年に掲示したEコマースの売上で12億ドル(およそ1,333億)から年成長率42%を必要とする。2016年会計年度と2017会計年度の初めの数ヶ月は順調に進んでいたが、営業をおよそ35%まで拡大できただけだった。これに加え、Eコマースの売上成長は四半期毎に落ちている。

ウィメンズアパレルについては最優先すべき部門として注力している。現在ウィメンズカテゴリーは、メンズとウィメンズをトータルしたうちの29%からなっており、これを2020年までに110億ドル(およそ1兆2,222億円)のビジネスにしたいようだ。現在ウィメンズ部門はメンズを追い越し、全体で2桁の成長に導いている。

最後に〈Jordan Brand〉だが、2020年までに収益を二倍の約45億ドル(およそ5,000億円)まで引き上げることを掲げている。しかし、〈Nike〉は〈adidas〉やStephen Curry(ステフィン・カリー)のシグネチャーラインが人気の〈Under Armour(アンダー アーマー)〉などとの激しい競争があり、Curryのラインは〈Nike〉のほとんどのモデルよりも売り上げており、結果、KDやLeBronといったシグネチャーシルエットをより安い価格で販売するに至ってしまった。

これら全ての要因から考えると〈Nike〉は2020年までに売上500億ドルを達成できそうもない。500億ドルを達成するには海外での売上向上に集中する必要があるだろう。しかし、2020年までにまだ3年はあるのでこれからの頑張りが期待される。

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