Kendrick Lamar は『DAMN.』と共にもう一枚アルバムをリリースしていた?!

収録曲の最後の文字の並べ替え、インタビューでのアンサーと“DUCKWORTH.”の関係性など、K-Dotが『DAMN.』に込めたアナザーストーリーとは

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Kendrick Lamar(ケンドリック・ラマー)が『DAMN.』のリリースと同じ週にもう一枚アルバムをリリースするらしい”、数週間前、ヒップホップ好きはこんな話題で盛り上がったに違いない。事の発端を説明すると、『DAMN.』は当初の発表より一週間遅れてのリリースとなったが、この週は偶然にもイースター(復活祭)のあった週。そこでキリストの“命日”であり、復活祭直前の金曜日であるGood Fridayに『DAMN.』をリリースし、続けて復活祭当日に『NATION.』という別名のアルバムが発表されるというオカルト的な噂が浮上したのだ。確かに、Kendrickは『DAMN.』の中で銃声やリリックなどを用いて、頻りに“死”を連想させている。また、『Section.80』にもジャケットに聖書が登場し、クッシュとコリント人を意味する“Kush & Corinthians”という曲が収録されているほか、2つのアルバムタイトルを組み合わせるとDAMNATION(天罰)になるなど、捉え方によっては神やキリストに繋がる伏線が多数存在するのだ。

想像力に富んだおとぎ話、確かにそう思うのが一般的だろう。しかし、アメリカのヒップホップ専門サイト『Ambrosia For Heads』が紹介した考察は非常に説得力があり、ただの噂や妄想では済まないような背景を感じさせる。

『Ambrosia For Heads』の考察の要点をまとめると、下記のようになる。

・『DAMN.』の収録曲の最後の文字を並べ替えると“Earth led 2 Death(地球は死を招いた)”や“Death 2 the leader(リーダーに死を)”となる
・Kendrick本人がアルバムサイン会で「I got some more music.(俺はもっと楽曲を準備してあるよ」と発言
・Zane Lowe(ゼイン・ロウ)とのインタビューにおいて、彼の意地悪な質問に意味深長なアンサーを返す
・同じインタビューで「You have to listen to it over and over and over and over again to fully understand the direction and the message.(方向性とメッセージを完璧に理解するためには何十回も聞きなおさないといけないよ)」とコメント。それが最後の曲“DUCKWORTH.”におけるDJ Kid Capriの(キッド・カプリ)パート「We gonna put it in reverse.(これを逆再生しよう)」にフックし、逆から再生すると違う違うストーリー性がある
・アルバムリリース前のツイートで“赤と青”という2つ色が登場する『マトリックス』のワンシーンをポストし、アルバムリリースと共に『Spotify』のプロフィール画像を赤から青へと変える

こうして箇条書きにするといまいちピンとこないという人がほとんどだろうが、『Ambrosia For Heads』では上記した全項目にそれを深堀したストーリーが添えられている。結論を言うとK-Dotが本当に2枚のアルバムをリリースしたのではなく、『DAMN.』自体に二面性があるということになるのだろうか。是非『Ambrosia For Heads』の記事をチェックして、ヒップホップ仲間に自身の考えをシェアしてみてほしい。

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