Interviews: Peels のジェローム・ピールは どうやってブランドを始めたの?

父にプレゼントしたワークシャツ

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ファッション 

ニューヨークでスタートしたブランド〈Peels(ピールズ)〉を手掛けるJerome Peel(ジェローム・ピール)。父親の塗装会社のためのワークシャツを作ったとこから全てが始まったという若手ブランドのオーナーでありデザイナーの彼に、その始まりと広がり、日本での展開についてインタビューを敢行。ソーシャルメディアとインターネットの時代に、彼がどのようにブランドを軌道に乗せているのかを尋ねた。「クリエイティブなことをしてみたい」、「ブランドをはじめてみたい」という日本のユースたちへのエールを含んだインタビューと、Jerome本人が〈Peels〉を着用したセルフスタイリングフォトどうぞ。

- 日本は初めて?
日本どころか、アメリカを出たのが初めてだよ。

- うそ?!どうして日本に来ようと思ったの?
街はキレイだしみんなナイスでオシャレだし、アメリカとは全然違うのに何でもあるって聞いたから、ずっと来たいと思ってたんだ。それと、Peelsを置いてくれてるPROVのみんなに会いに。ヤバいね東京。ここにいる人たち全員が街を綺麗にしようとしてるんじゃないかってくらいクリーンだし、この街にいる人たち全員が着るものに気を使ってる気がするよ。ニューヨークとは全然違う。

- Jeromeがいる原宿とか渋谷が、特にオシャレに気を使ってる人が多いっていう可能性もあるけどね。
え!そうなの? でもスケーターたちでさえ毎日綺麗なTシャツ着てるし、バレリーナのチュチュみたいなスカート履いた中年女性も見たよ。アメージングだ。

- インスピレーションになった?
もちろん!日本の労働者っていうか、ブルーカラーワーカーみたいな人たちのワークウエアにもインスパイアされたよ。ニューヨークに帰ったらすぐに作りたいパンツも思い浮かんだ。インスピレーショントリップに日本を選んで良かったよ。

- そもそもJeromeはどうやってPeelsを始めたの?
昔からモノづくりをしたいっていう気持ちがずっとあったんだ。小さい頃からある特定のことに関してすごく好き嫌いがはっきりしていて、7歳くらいの時からみんなと同じものを持ったり身につけたりするのが嫌いな子供だった。正直、ブランドを立ち上げられたのは運が良かったっていうのもあると思けど、ストーリーはこう。4年前くらいに、フロリダにある父の家で、クローゼットから父が昔メカニックだった頃のワークシャツを見つけたんだ。“Peel”って名前が刺繍してあるやつ。それをもらってしばらく私服みたいにニューヨークで着てたんだけど、ある時、父親が今やってる小さなビジネス用にワークシャツを作ってあげようと思ったんだ。父は30年間塗装会社をやってるんだ。Peelっていう刺繍パッチをオーダーして、自分で作ったワークシャツにつけて贈ったらめちゃくちゃ喜んでくれた。「30年間仕事に向かうのが楽しいと思ったことなんてなかったけど、お前が作ったシャツを着るのが楽しみでしょうがなくなった」って言ってくれたんだ。

- いい話!
そこから、家族のぶん、自分のぶん、友達のぶんっていうのを趣味みたいに作って、みんなにタダであげてたんだ。その頃はコーヒーショップで働きながら、毎日友達とスケートボードしてた。そしたら、シャツをあげた友達がそれをInstagramに投稿し始めてくれて、それがゆっくり反響を呼んで、欲しいっていう人たちが増えてきたんだ。買いたいって言う人たちが連絡(DM)をくれるようになった。それで販売を始めることにしたんだけど、めちゃくちゃアンプロフェッショナルにやっていこうと思った。Instagramのアカウントだけつくって運営してたんだ。だけどDMのやり取りだけじゃオーダーがさばききれなくなって、シンプルなウェブサイトも作ることにした。今日本で取り扱ってくれているPROVも、InstagramでPeelsを見つけてくれたんだ。

- そもそもどうしてワークシャツが好きなの?
自分の周りのOGスケーターたちが着ていたのをカッコいいと思ったのが最初かな。でもそれは、彼らが実際ワークウエアを着るような仕事に就いていて、他に着る物がなかったからだって教えてくれたんだ。仕事の制服以外特に服を持ってないから、仕事終わりに仕事着のままスケートボードをしてるっていうのがパンクでクールだと思ったんだ。だから父親のワークシャツも好き好んで着てたんだ。そんな服着てるのお前だけだぞって友達に言われたけどね。でも、そいつも1年半後にはPeelsのワークシャツを着て街を歩いてるんだ(笑)。Tシャツにグラフィックプリントがのってるっていうストリートブランドは他に沢山あるし、自分はそれとは違うことをしたかった。生地も実際に現場で使われているワークシャツと同じ、タフでステインがつきにくいものを使ってるし、知らない人が見たときに実際にある企業のワークシャツに見えるくらいのものにしたいと思ったんだ。でもそこにファッション的なエッセンスを組み込んでいきたい。

- 生産しているのはどこ?
それ、実は最初、父親の塗装会社のアカウントを使ってワークウエアの業者に生産依頼をしてたんだ。そもそも親父の会社は親父1人なんだけどね(笑)。最初はちょこちょこ少ない数を作ってもらってたんだけど、オーダーがつくようになって大量に発注したら、「君たち最近ものすごい数の従業員を雇いはじめたの?」って言われて(笑)。

- 怒られた?
いや、実は連絡が来る前に調べられてたみたいで、New York Timesとかに書かれたPeelsの記事を読まれていたりして、「最初から言ってくれればよかったのに」って言われた。興味を持ってくれて、契約を切られるどころかすごく協力的でサポートしてくれるんだ。

- そういうオープンマインドで夢を買ってくれる会社は素敵だね。そういう側面では、日本はわりとマニュアルや規則に固執して、フレキシブルに動けない傾向があるかも。
僕は自分がすごくラッキーだと思う。スケーターの友達や家族を含め、そういうサポーティブな人たちが周りにいてほんとに感謝してるよ。おかげて日本にまで来ることができたしね。日本で通じるプロダクトが作れるようにこれから頑張っていきたいと思った。それと、ビジネスとして成り立たせる必要はあると思うけど、Peelsは僕のファミリーネームを使ったブランドだし、家族のためにスタートしたプロジェクトなんだ。買ってくれる人たちを含め、人とのつながりを大切にしたブランドとして育てていきたい。

- Jeromeと同じように何かクリエイティブなことをしたいとか、ブランドをやりたいと思っているキッズたちにメッセージはある?
うん、自分が欲しいものを作ることだと思うよ。そしてそれをサポートしてくれる人を大事にすること。既に流行ってるものを真似して作るより、欲しいけど見つからないものを自分で形にして身につければいいと思う。

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Photographer
AKIHARU ICHIKAWA/HYPEBEAST

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