リオ・オリンピック会場、6ヶ月後の成れの果て
嘆かわしい現状
2016年リオ・デ・ジャネイロオリンピックは、我々の最近の記憶の中でも最も物議を醸したイベントであったことは間違いない。Ryan Lochte(ライアン・ロクテ)強盗被害捏造や選手村内のマクドナルドでの注文規制に加え、大会運営予算や会場の設営状況が度々疑問視されてきた。
大会終了から6ヶ月たった今、催し物や競技で使われた競技場の多くが、見るも無残な姿になってしまった。特にサッカーの試合が行われた『Maracanã Stadium(エスタジオ・ド・マラカナン)』は荒らされ、破壊されてしまった。『オリンピックパーク』、『Velodrome(ベロドローム)』、『テニスセンター』も閉鎖。また、オリンピックゴルフコースも荒れ果てて、頭を悩まされている。
スタジアム内の78,000席のうち10%近くは外されてしまい、窓は割られ、壁や天井の銅線は盗まれ、競技面もダメになってしまった。警備は未払の給料が約1億円に達したことにより撤廃され、そのせいで泥棒に消化器、ホース、テレビそしてスタジアム名の由来にもなったMario Filho(マリオ・フィルホ)の銅像は窃盗の被害に。リオを拠点とし、貧民街の支援をしている非営利組織「カタリティック・コミュニティーズ」の代表Theresa Williamson(テレサ・ウィリアムソン)は、『AAP』のインタビューで「オリンピックの遺産は悲惨な状況です。これは不景気と同時に起きたことではありますが、リオにおいてはオリンピックでにわか景気が強烈だったのと同じくらい、皮肉にもそのオリンピックのせいで衰退も強烈なものとなりました。現在、誰もがありとあらゆる面で苦しんでいます」と現状を嘆いた。続けて、彼女は8万人もの貧しい人々がオリンピック会場への動線のために、立ち退きさせられたという事実にも触れ、「ほとんどの人々が以前より悪い状況にあります。すでに、不平等な町の中でも貧しい状況にあったのに。人々は圧倒的に、悪い状況にあります。誰と話しても何らかの点で苦しんでいるのです」と付け加えた。
上の写真を見て、リオの状況を確かめてみよう。