Interviews: 世界が認めるフットボールクラブ・浦和レッズの精神的支柱、槙野智章

昨シーズン総括から、ファッション、そして〈adidas〉の新作フットウエア「TANGO」のことまで

スポーツ 
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23勝5分6敗。2016年に2ステージ制のレギュラーシーズンで、リーグ最多勝利、最小失点という素晴らしい結果を残した「浦和レッズ」だが、そこには槙野智章という男の存在が欠かせなかった。日本代表の最終ラインを支えるだけでなく、チームのムードメーカー的役割を担い、ピッチ上では闘志溢れるプレーと的確な指示でチームの精神的支柱となる。一方で、選手以外としても幅広く活動し、頻りにテレビや雑誌にも登場する彼は、まさにマルチという言葉にふさわしい数少ない人物だ。『HYPEBEAST』は、そんなタレント性に満ち溢れた槙野選手にインタビューを敢行し、2016年のシーズン総括や音楽、ファッションなどについて話を伺った。

2016Jリーグベストイレブンの受賞、おめでとうございます。

ありがとうございます。

昨シーズン振り返ってみて、いかがでしたでしょうか?

自分たちとしては、胸を張ってもいいシーズンでした。一昨年の結果を踏まえてみれば、非常に前進した、進化した1年だったと思います。もちろん、最後のところで優勝には届きませんでしたが、自分たちが目標としてきた“前年以上の結果を出す”ということに関して言えば、達成できたシーズンだったように感じますね。

昨季の浦和レッズの躍進は、ウイングバックを採用した3バックの堅守を抜きにして語れないと思います。結果として、リーグ最小失点という素晴らしい結果を残されたわけですが、普段の練習で取り組んだことなどはありますか?

守備の面で言えば、前年に出た課題を修正、改善しないといけないという気持ちでシーズンに臨みました。ですが、うちの監督は攻撃主体のチーム作りを好むので、元々守備に時間を割くことが少なかったのですけれども、守備の連携面で修正するために選手側からもう少し練習したいという要望を伝えて、シーズンキャンプをスタートさせました。

そこから始まり、結果としてJリーグ最小失点という結果を残せたのは、後ろの選手だけでなく、前線の選手も含めた高い守備意識が根底にあったからだと思います。浦和レッズは世界的に見ても熱狂的なサポーターに支えられているチームで、浦和レッズのようなクラブがリーグ最小失点を目標とすることは、これまでありませんでした。浦和レッズは、どれだけ多くのゴールを決め、得点を奪われたら奪い返し、勝ち点を奪取するかと考えていたチームです。しかし、昨シーズンは高い位置からの守備でボールを奪い、ゴールに繋げるようなプレーを心がけて、それが非常に上手くはまったと思いますね。

フットボールの基本は、組織的であることだと思うのですが、一方で、個人としてピッチ上で意識していたことがあれば教えてください。

自分自身が心がけたことは、チームメイトに対して甘さを出さないこと。やはり、一人でもサボっている選手がいると、チームに“ほつれ”が生じるので、グラウンド上で後ろからしっかり声をかけるということをすごく意識したのかな。逆にミスをして下を向いている選手には、持ち上げるような声かけをする。僕のひとつの声かけやプレーで、選手、ピッチ上の流れ、スタジアムの雰囲気を変えるというのは、シーズンを通して意識してやってましたね。

攻撃でもクローズアップされる槙野選手ですが、昔はFWだったと伺っています。コンバートのきっかけはいつだったのでしょう?

中学校3年生の時に、人手不足で。監督から「なんかお前できそうだからやってみない?」ということで。それがきっかけですね。

現在はDFとしてご活躍されますが、それでもやっぱり攻めることは……

大好きですね!

チームと連携した奇をてらったオーバラップも槙野選手の持ち味で、その中で数々のゴールが生まれたかと思います。特に印象に残っているゴールはありますか?

2012年Jリーグ最終節、名古屋戦で決めたフリーキック。ゴール自体はもちろんですが、あの時、僕は正式な浦和の選手ではなくて、期限付きで浦和に加入していました。そのドイツに戻るか戻らないかという契約で、尚且つレッズも難しい状況だった時に、自分が加入したことで、自分のあのゴールで、あのスタジアムで、色々な人たちの気持ちを動かせた。そういう意味で、ネットを揺らしたという結果だけでなく、その背景もあり、自分の中では一番思い入れのあるゴールですね。

さて、少しサッカーの話からは逸れるのですが、槙野選手はかなりの音楽好きと聞きました。

浦和レッズや日本代表の活動中は、“DJ槙野”として動いてますので。なので、僕がスピーカーを通して、チームメイトに音楽を提供していると言っても過言ではないですね(笑)。だからこそ、どのジャンルでも精通するためにアップデートは欠かせないですし、iPadは僕のパートナーですよ!

一方で、メンズ誌で特集が組まれるなど、サッカー界のおしゃれ番長的な立ち位置でもある槙野選手ですが、自分のスタイルへのこだわりなどはありますか?

今は難しいと思われがちなポンチョに注目していて。なかなかみんなが使えないけど、シンプルな格好に一枚羽織るだけで上品に変わる。サッカー選手の中には洋服にそこまで興味のない選手もいるし、カジュアルなスタイルを好む人が多いですが、スウェットでもポンチョを一枚羽織るだけで上品に見えるんですよ。僕自身、ポンチョは今年で8枚ぐらい買いました。

では、〈adidas〉で一番好きなスニーカーは?

Stan Smithですね!

ちなみに、今履いていらっしゃる新作「TANGO」の履き心地はいかがですか?

「TANGO」は、1978年FIFAワールドカップにおける〈adidas〉の公式試合球でもありますし、〈adidas〉には「X」と「ACE」というスパイクの種類があるのですが、これは僕も履いていた「ACE」に近いデザインで、親近感が湧きますね。365日24時間フットボールに触れていたいフットボールラバーには是非おすすめしたい一足です。

最後に、2017年の抱負をお願いします。

毎年毎年優勝争いしている中で、タイトルに届かない時期が続いてますが、今年は昨年以上の目に見える結果を出す。これに尽きると思います。

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