Kinfolk の Jey Perie が Eric Elms の新たなファッションレーベル POWERS についてインタビュー

『Kinfolk Store』でベールを脱いだ新プロジェクトの全貌に迫る

ファッション
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「Kyle Ng」手がける〈Brain Dead〉の“Drop 5”と共に、今週『Kinfolk Store』に「Eric Elms」が新たに立ち上げたクリエイティブプロジェクト〈POWERS〉がストックされた。〈Kinfolk〉と〈Brain Dead〉が「NY Art Book Fair」の期間中にスペシャルリリースパーティーを行うのは、今年で3年目。Ericは、自身の新作アイテムを〈Kinfolk〉が出店した「NY Art Book Fair」でリリースすることに何ひとつ躊躇うことはなかったという。〈Kinfolk〉の「Jey Perie」も以前からEricの作品のファンであることを公言しており、〈POWERS〉のローカルパートナーとして力添えできることを嬉しく思っているようだ。

そんな〈Kinfolk〉のクリエイティブディレクターであるJeyがEricにインタビューを敢行し、〈POWERS〉をスタートした理由を紐解いてくれた。

ー早速だけど、〈POWERS〉のことについて教えてくれないか?

〈POWERS〉は、僕がスタジオを構えるPowers Streetから取ったものなんだ。ペイテンティングにはじまり、パタンナーやその他のスタッフを巻き込むデザイン/グラフィック、さらには「And Press」とのプリント事業まで、僕が自分のスタジオでやっていることを全てまとめたようなブランドで、これらの間でランダムに起きるプロジェクトといった感じかな。僕はブランドにとって、カルチャーがあることやその周辺を捉える視点が大事だと思っている。僕たちにとってのカルチャーとは、スタジオというフィルターを通して見えた全ての事柄なんだ。

ー第1弾のリリースでインスピレーション源となったものは?

第1弾に包括的なテーマは存在しないよ。ただのブランド紹介みたいなものさ。僕はグラフィックに変化をもたらしていきたいし、将来的には多くの人にとってプロダクトがその店で価値のあるものとなって欲しい。まるでスタジオのように、全てが同じに見えるのではなく、僕は全てをひっくるめてひとつのものになればいいと思っているよ。

ーEricは、ここ10年間で数々の有名ストリートブランドにグラフィックを提供してきたよね。なぜ、今年になって自分のブランドを立ち上げようと思ったの?

僕はここ数年間で共に仕事をしてきた全ての人たちから、影響やインスピレーションを受けてきた。そこで〈Supreme〉や〈SSUR〉、〈Natural Born〉、〈aNYthing〉といったブランドのように面白いことをして、ニューヨークでブランドを始める正しいタイミングなのではないかと感じたんだ。でも、その後にいくつかの企業が参入してきたことで、これではフレッシュなエネルギーが吸い取られてしまうと思った。一度、この分野でやる気が失せてしまったんだよね。でも、「Peter Sutherland」や「Cali」、〈BrainDead〉、「LQQK」、「OHBLOOD」、「Kagami」、「KnowWave」といった個人アーティストやブランドのおかげで、その気持ちが再燃してきたんだ。

当初はもう少しこじんまりと始める予定だったんだけど、「Kyle Ng」とパートナーを組むようになってから物事が大きくなってきた。僕は彼のことを以前やっていた〈AXS Folk Technology〉の時から知っていたし、〈Brain Dead〉では共に仕事をしてきた。僕たちは必要とあれば何としてもモノを作るということにおいて、同じマインドを持ち合わせている。僕たちが手を組めば、自分一人でやるよりもたくさんのことを実現できるのさ。

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ー〈POWERS〉からは毎年一定のリリースを予定しているの?それとも、何かにインスパイアされた時にアイテムを発売するの?

両方を上手く組み合わせたいね。今は自分が好きなストアと直接仕事できることに興奮しているんだ。だから、1年ごとにいくつかの大きなドロップもあれば、冬と夏にちょっとしたスモールパッケージも発売するかもしれない。これを継続できれば、不定期な発表だけということもなくなって、色々な人たちとふとした思いつきをリミテッドやコラボレーションとして発表できると思う。これらを店舗やオンライン限定、それかショップエクスクルーシブにしたい。僕は世界中に出回るようなシャツを作るだけじゃなくて、アイデアを形にして、25人しか買えないワイヤーのオブジェとかも発売したいんだ。

ー〈POWERS〉は、自身の仕事においてどのような位置づけ?自身の根幹であるアートワークの一部?それとも全く違うプロジェクト?

スタジオのメンバーには打ち明けたけど、本質的にアートワークではないと思っている。なぜなら、僕はどちらの仕事もするし、1日のうちに本業に専念する日もあれば、全てを同時進行しなければいけない日もある。僕の日々の仕事は、〈POWERS〉が変化していくように変わっていく。プロダクトの完成までには長い物語があって、それをどうのようにアートの世界にはめ込むか。でも、僕にとっては、例え同じことから影響を受けていても、〈POWERS〉はアートとは違うプロジェクトなんだ。

ーアートの仕事ではできないけど、〈POWERS〉を通してできることは?

僕の働き方は、アイデアを思いつくところから始まる。僕には特定のスタイルや自分のアートワークやデザインを定義するプロセスはないんだ。インスピレーションを受けて、アイデアを形にする。ピンバッジだったり、本だったり、ペイントだったり。アイデアの多くは、Tシャツに反映されるけどね。販売を目的にしていても、それがどのような形になるかはわかならい。でも、ペインティングほど高価なものではないよ。そのほとんどがZINEを作ったり、それをリリースするような流れと同じだね。〈POWERS〉は、かっこいいプロダクトを作る骨組みを広げるためのものでもある。これが僕たちが色々なホームウエアを作る理由さ。そうすることで、その他にもかっこいいモノを世に送り出すことができる。モノというのは当たり外れもあるけど、それはそれで問題ないよ。

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