ピッチだけでなく、ストリートでも活躍するフットボールウエア10選
〈Supreme〉や〈A BATHING APE®〉がフットボールをテーマに製作したクールなアイテムの数々をチェック
現代において、スポーツとファッションという2つのカルチャーは、その歴史から見ても非常に密接な関係にある。バスケットシューズやテニスシューズとして誕生したスニーカーの数々がストリートの定番アイテムとなり、ランニングシューズはいまやランナーだけでなく多くの人が日々のファッションに取り込んでいる。バスケットボールシャツやホッケーシャツは主にヒップホップシーンにおけるファッションに溶け込み、ベースボールキャップはいまや様々なファッションシーンに欠かすことのできない必須アイテムだ。このようにスポーツとファッションは深い関わりを持つカルチャー同士であることは間違いないのだが、不思議なことにフットボール(サッカー・アメリカンフットボール両方の意において)は最近までファッションシーンのメインストリームに現れることがほとんど無かった。サッカー大国であるイギリスにおいても、日常着として街でサッカーシャツを着ることは、フーリガンに代表されるようなネガティブで暴力的なイメージがつきまとう、人々から敬遠されるものであったという。しかしここ数年、世界的に見てやっとストリートファッションシーンにフットボールカルチャーが踏み込んできたことを感じることができる(「Drake」もその例のうちのひとつ)。
まだまだベースボールやバスケットボールなどの他のスポーツと比べるとファッションシーンにおいては浸透の浅いフットボールカルチャーではあるが、最近では様々なブランドやコレクティブがフットボールカルチャーをモチーフ、またはインスピレーションソースにしたクールなウエアやアイテムを続々とリリースしている。そこで、世界中のサッカーファンが注目する2016-2017シーズンのプレミアリーグがつい先日より開幕したこのタイミングで、我々『HYPEBEAST』がピックしたストリートでも活躍すること間違い無しの合計10のフットボールウエア・フットボールをインスピレーションソースとするコレクティブをご紹介したい。
A Bathing Ape x PUMA “BAPE F.C.”
我らが日本発のストリートウエアブランド〈A BATHING APE®〉が〈PUMA〉とタッグを組んで数回に渡りリリースしているサッカーをテーマにしたコラボレーションコレクション“BAPE F.C.”。上の画像のアイテムは〈A BATHING APE®〉のアイコニックなBAPE® CAMO柄が全体に配されたサッカーシャツやサッカーショーツ、ダッフルバッグは、ひと目で〈A BATHING APE®〉だと分かる非常にキャッチーなアイテムだ。ちなみに上のビジュアルでモデルを務めるのはその自由奔放な言動で“悪童”としてもその名を馳せるイタリア人サッカー選手「Mario Balotelli(マリオ・バロテッリ)」。
Yohji Yamamoto x adidas for Real Madrid 2014/15
続いてご紹介するのは、日本を代表するファッションデザイナー「山本耀司」氏がデザインしたスペインのプロサッカーリーグ、リーガ・エスパニョーラに所属するフットボーククラブ「レアル・マドリード」の2014-15年シーズンにおけるサードユニフォーム。「山本耀司」氏らしくブラックを基調としたカラーリングが施され、サッカーユニフォームとしては珍しいヘンリーネックデザイン。龍でもあり鳥でもあるという伝説上の生き物のグラフィックが配されたとても美しく力強いデザインに仕上がっている。
Palace Skateboards x Umbro
こちらは2012年にリリースされたイギリスを拠点とするスケートカンパニー〈Palace Skateboards〉と〈Umblo〉のコラボレーションアイテム。このコラボカプセルコレクションではスケートボードとフットボールという2つのアクティビティをインスピレーションソースに80年代・90年代の不良の雰囲気を感じさせるクールなカプセルコレクション。
Supreme “Diagonal Soccer Top”
いまやスケートシーンだけでなく、世界中の様々なシーンにおいて絶大な影響力を誇る〈Supreme〉が、2015年春夏コレクションのラインアップのひとつとしてリリースしたのがこの「Diagonal Soccer Top」。クラシックなフットボールウエアからインスピレーションを得て製作され、クラシックなカラーウェイで展開された人気アイテムだ。また、〈Supreme〉は過去に〈Umblo〉ともサッカーウエアをベースにしたコラボレーションワークを製作している。
STÜSSY Long-Sleeve Jersey
世界中のストリートを席巻する〈STÜSSY〉もフットボールカルチャーをクールにメイクオーバーしてストリートにドロップするブランドのうちのひとつだ。上のある画像のサッカーシャツは昨年の夏シーズンに〈STÜSSY〉がリリースしたサッカーにインスパイアされて製作したカプセルコレクションのラインアップのうちのひとつ。光沢があり、肌触りのよいポリエステルを用いて製作され、設立35周年を意味する“35”の数字が背番号として配されたクールなサッカーシャツだ。
Nike x SOPHNET. “F.C Real Bristol”
〈Nike〉と〈SOPHNET.〉を手がける「清永浩文」氏が手を組んで1999年秋冬シーズンよりスタートした、架空のサッカーチームを想定したコラボレーションライン〈F.C REAL BRISTOL〉。〈SOPHNET.〉らしいストリートのエッセンスが〈Nike〉のフットボールウエアに落とし込まれたピッチだけでなく、街中でも使用できるオリジナルアイテムを展開している。架空のサッカーチームが〈Nike〉とのWネームとしてアイテムを展開するラインとしては世界唯一の存在だ。
Patta x Nike “I Am Tiempo”
オランダのスニーカーブティック『Patta(パッタ)』と〈Nike〉が2014年のブラジルW杯の開催を記念して製作したサッカーシャツがこの“I Am Tiempo”Tシャツだ。90年代のサッカーシャツをインスピレーションソースにしており、ブルー/ピンクのシャツが“ホーム”用、ブラック/ホワイトのシャツが“アウェイ”用に設定されている。
Cliché x adidas Villemin Skate Copa Germany
フランス生まれのスケートカンパニー〈Cliché〉と〈adidas〉がタッグを組んで製作したのがこのサッカーシャツ。プロスケーター「Lem Villemin」をフィーチャーしたこのシャツのベースとなっているのは、1988年当時のドイツのサッカーナショナルチームのユニフォーム。レトロな雰囲気のドイツらしいカラーがキャッチーなアイテムに仕上がっている。
Golf Wang Jersey
アメリカの最注目ヒップホップクルーのひとつ「OFWGKTA(Odd Future)」のリーダー「Tyler, the Creator」もまたフットボールシャツをファッションアイテムとして愛する人物のひとりだ。先々月にブランド初となるファッションショウを開催した自身が手がけるクロージングライン〈Golf Wang〉もフットボールカルチャーからインスパイアを受けたシャツを製作している。
KITH “Football Equipment” Jersey
ニューヨークを拠点とするブティック『KITH』も2014年にW杯の開催を記念して2種類のフットボールウエアをリリースしている。ひとつは2014年のW杯の開催国であるブラジルにトリビュートしたグリーン/ホワイト/イエローというブラジリアンカラーが施されたセットアップ。もうひとつは『KITH』の母国、アメリカにトリビュートしてブルー/レッド/ホワイトのカラーリングが施されたアメリカンモデルだ。