Rick Owens が語るフットウエアとそのマインド
孤高のデザイナー「Rick Owens」が考えるフットウエアや自身の美学

先日パリにて発表された〈Rick Owens〉の最新コレクション“Walrus”では、その独特なカッティングの服にほとんど隠れてしまったために、ランウェイを歩くモデルたちが履くフットウエアはあまりフィーチャーされなかった。しかし『Footwear News』が行ったインタビューで、孤高のデザイナー「Rick Owens」は、彼の美学のもとに形成されるフットウエアがコレクションの中で持つ役割やそれを生み出す自身のクリエイティブマインド、そして彼が“No-Bullshit Magic Witch”と呼ぶ最愛の妻「Michele Lamy」との関係などについて語った。
インタビューのフルーバージョンはこちらより閲覧可能。しかし英語のみでの掲載となっているので、まずは我々がキュレーションして翻訳した以下のテキストをチェックしてみてはいかがだろうか。
フットウエアメイキングの始まりについて:
僕がこれまでの人生の中で作ってきたものはすべて、本当に形になるのか疑わしいものばかりだった。一番最初はDIYでシューズのラバーソールを作っていたんだ。あの時はまだ色々と厳しかったね。いま考えるとあの時期に造ったシューズの構造は完璧に間違ったものだよ。
〈Rick Owens〉の代表的スニーカー「Geobasket」について:
スニーカーみたいなスポーティーなシューズっていうものは決して僕が得意とする分野ではないんだ。それでも僕が「Geobasket」を10年ぐらい前に作り始めた理由は、当時世間に存在したスニーカーに失望させられたから。当時のそれらは僕の目には本当に退屈なものに見えたんだ。もっとエキゾチックな存在に変えたかった。
2008年にオリジナルの「Geobasket」がリリースされたとき、そのサイドデザインが〈Nike〉のスウォッシュマークに似ていると〈Nike〉から指摘されて問題になったことについて:
ある意味であの“死”は栄光だと思った。恍惚の時だったよ。
ファッションショウにおけるチャレンジングな独特な演出について:
正直、いままで以上のショックを人々に与えることは難しいんじゃないかと思っているよ。まぁだけど今でも自分自身でショウからショックを受けることはあるけど。見てくれる人々の時間を無駄にしたくないとは思っているよ。タイトなスケジュールだからね、ショウをやるときにショウをやっている、って感じ。
〈Rick Owens〉からリリースされる次なるフットウエアについて:
「Geothrasher」って名前だよ。スマートでコンパクトなスケートシューズさ。