音楽配信サービス Napster が戻ってくる?

2000年ごろ、米国を中心に社会問題と共に一世風靡した音楽配信サービス「Napster」

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「Napster(ナップスター)」を覚えているだろうか。1998年にアメリカで当時大学生だった「Shawn Fanning(ショーン・ファニング)」によって開発されたファイル共有ツールであり、1999年には起業家「Sean Parker(ショーン・パーカー)」と元に設立されたそのブランドを利用した音楽配信サービスだ。2000年ごろには数多くの著作権侵害問題やヘビーメタルバンド「Metallica」との訴訟問題などを起こし、当時はアメリカにおいてもまだインターネット自体が発展初期段階だったため、アメリカ政府までを巻き込んで“ナップスター論争”を発展させた問題児的な側面を持つサービスでもある。2008年には世界最大の家電小売企業「Best Buy」社に買収され、そして2011年には音楽配信サービスを展開する「Rhapsody(ラプソディ)」社が「Napster」を買収し、「Napster」ブランドは消滅したかのように思われた。しかし2001年創業の「Rhapsody」社は、有料音楽ストリーミングサービスの先駆け的存在となった企業ではあるが、近頃では「Spotify」や「TIDAL」、「Apple Music」などの台頭によりそのシェアを減らしていった。

そしてその「Rhapsody」が6月14日(現地時間)、その音楽配信サービスの名称を「Napster」に変更することを明らかにした。webサイトには“あなたのプレイリストや、お気に入りに追加した曲やアルバム、アーティストは変わりません。同じ音楽・同じサービスをこれまでどおりのプライスで提供します。100%、あなたが愛するミュージックです。乞うご期待!”といった旨のテキストしか掲載されていない。つまり変更されるのはその名称だけということだろう。「Rhapsody(Napster)」は現在約350万人いるとされる会員を、より世界的にブランド認知度の高いと踏んだ「Napster」の名を使用することによって更に伸ばすことができるのだろうか。

既にカナダなど一部の地域では「Napster」ブランドでそのサービスが提供されているが、残念ながら日本においてはまだその見通しは立っていないようだ。これからの展開に期待を込めて情報をフォローしていこう。

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