Yeezy Season に酷似した Zara の最新コレクション
Notorious 〈Zara〉のターゲットとなった “it brand”
ファストファッションの世界最大手、スペイン発の〈Zara〉が、有名ブランドのデザインのコピーやノックオフとも言えるデザインで商品を展開しているのは周知の事実。デザインやコピーライトなど法のグレーゾーンをかいくぐり、人気ブランドが発表した新作によく似た商品を、自社の大量生産能力を投じ数週間後には世界中にデリバリーしている。そして現在この業界の常識とも言える〈Zara〉のデザインシステムのターゲットに、「Kanye West」の〈Yeezy〉が選ばれたようだ。〈Zara〉の最新メンズコレクション“Streetwise Collection”のルックで見られるのは、Yeezusデザインフィロソフィーの特徴とも言えるアースカラー、ミューテッドカラー、オーバーサイズなボックスシルエット、レイヤーリング、ダメージ加工などのくたびれた質感だ。
過去にKanyeは『Power 106』で、「俺は〈Zara〉や〈H&M〉のやることはどれも好きじゃないが、これまで何百万ドルもかけないとクリエイティブなデザインを手に入れられないというファッションの常識を覆したのはいいことだと思うね」と語っていたが、今の彼に心境の変化はあるのだろうか? Kanye自身“Season 3”をこれまでよりも低価格で展開するとほのめかしてはいたが、〈Zara〉が展開する〈Yeezy〉に酷似した1点5,000円前後のアパレルの価格帯とは比にならないだろう。“Season 2”のデリバリーが遅れる様子の中、〈Zara〉の“Streetwise Collection”は早くも展開をスタートしている。
これは〈Yeezy〉へのある種の賞賛なのか、アパレルビジネスの質を問うものなのか、意見はさまざまなようだ。