転売サイト 『Grailed』の CEO が語るリセールビジネス

独自の金融システムが成立するメンズファッションとその転売ビジネス

ファッション
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ここ数年でのメンズウエアへの注目と勢いはめざましく、幅広い層がチープなアイテムを消費していく女性ファッションに比べ相対数は少ないが、単価の高いアイテムの消費が著しいメンズファッション。ハイブランドでは〈Balenciaga〉や、今までメンズラインを持たなかった〈Stella McCartney〉でさえメンズの客層への意識を高めている。しかし、ラグジュアリーブランドの期待をよそに、現在のメンズウエアの主軸となるのは言うまでもなくストリートウエアやスニーカーを消費する層だ。生産数、販売数の少ないコラボレーションやリミテッドアイテムのセールス、そして多くの場合転売の需要も顕著なこの業界では、独自のキャッシュフローが出来上がっている。
中でも、メンズウエアを取り扱う転売・ショッピングサイトで『eBay』に次ぐ大手『Grailed(グレイルド)』は、それらの限定アイテムやプレミア価格の付く商品を豊富に取り扱う媒介として、アプリとウェブサイトの形態で運営されている。CEOの「Arun Gupta」は、買い手が欲しがるブランドの集まるリセールプラットフォームの需要に気づき『Grailed』をスタート。今回オンラインライフスタイルマガジン『Racked』が、その「Arun Gupta」と対談し、このウェブサイトについてを尋ねた。以下よりインタビュー全文をチェックしてみよう。

どんな客層が『Grailed』を利用しているのですか?彼らが購入するアイテムとは?

自分が何が欲しいかを知っていて、自分のテイストにこだわりのある男性が多いようです。ラグジュアリーなアイテムを安価で探している人もいれば、レアアイテムのコレクターもいます。どちらにせよ、『Grailed』のユーザーは知識のある人たちが多いですね。

これまではコレクターやある種のオタク、内情に詳しい人たちしか知らなかった情報が、『Grailed』によってよりわかりやすくなっていますが、サイトはユーザーが新しいブランドや最新の情報を知るのを手助けしていると思いますか?

個人にとって新しい物をリスクを少なく試せる助けにはなってると思います。例えば、初めて〈A.P.C.〉のコートが欲しいと思った時、ブランドストアや取り扱い店舗では$600払わなければなりませんが、『Grailed』では同じ物や似たアイテムが$200ほどで手に入ります。そして万が一必要なくなってしまた場合でも同じプラットフォーム内でリセールできるのです。
そしてフィードも全て2回行われ、ユーザーにわかりやすくなっています。1度目はもともとアイテムを購入したバイヤー、そして2度目は『Grailed』のスタッフです。このプロセスによってサイトは人々が欲しがる物を優先的に探せる、見応えのあるものになっています。

「Ian Connor」とのつながりはサイトの認知度に影響を与えていますか?

Ianは次世代のファッションに興味のある若者を象徴するような存在です。ファッションによるセルフエクスプレッションをする若者が日に日に増え、それをサポートするソーシャルメディアも発達しています。我々のゴールのうちの一つは、リーズナブルな価格で商品を提供し、その自己表現を助けることだと思っています。ユース世代におけるIanの影響力は、我々の成長に大きく関わってきました。

「Grailed 100」のコンセプトは何ですか?

「Grailed 100」は、我々の声とテイストを知ってもらうために始めた最初のコンテンツです。人気の100のメンズファッションアイテムを使い、独自のファッションエディトリアルとプロダクトショットを制作しています。それを冊子にしたものも販売し、我々のマーケットプレイスを象徴するものを表現しています。
我々のようなウェブサイトの強みは、旬のアイテム、買い逃してしまったアイテムを再度手に入れられることです。リセールビジネスとは特殊な業界です。ただ価格が安ければ売れる、人気、というわけではありません。我々が自分たちの成長から確信しているのは、商品価値があるもの、需要が多いものは高価でも売れるということ。それらを求める人々は発売当初の価格より多少値段が高くても、便利さと確実さから購入するケースが多のです。

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