Virgil Abloh のクリエイティブコンサルタントを経て A-COLD-WALL* を立ち上げた Samuel Ross のストーリー

『BOF』に語ったライフストーリー

ファッション
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ストリートウエアという枠を超えたクオリティとアプローチで世界から注目を集めるブランド〈A-COLD-WALL*〉。Tシャツやスウェットシャツのようなベーシックなワードローブにクリエイティブな切り口を加えて展開する同ブランドのデザイナーは若干24歳の「Samuel Ross」だ。かつてはストリートブランドのコピーを作っていた少年だった彼。その後イングランドのDe Montfort Universityにてグラフィックデザインを学んだ彼は、〈OFF-WHITE〉のデザイナー「Virgil Abloh」の目に止まり、やがて〈A-COLD-WALL*〉というブランドを立ち上げるに至った。『Business of Fashion』はそのブランドローンチに至った経緯と、この始まってわずか18ヶ月という短い歴史にも関わらず世界中のバイヤーやエディターから注目される事になったブランドストーリを取材。Rossへのインタビュー記事を公開している。以下より抜粋をチェックしてみよう。記事全部はこちらから(Rossが制作した『BOF』のカスタムロゴも確認できる)。

多くの若手クリエイターがそうであるように、仕事とクリエイティブな活動とのバランスをとりながら生活していたRoss。彼の創作意欲は実験映画からストリートアート、旧友の「Andrew Harper」と始めた〈2wnt4〉というストリートウエアレーベルまで多岐に及んだ。そんな自身の可能性を探求していた中、Rossは2013年に〈Off-White〉のファウンダー「Virgil Abloh」にインターネットを介して“発掘”され、瞬時にAblohを魅了した。

「Virgilは僕のマルチファクターな言語として捉えられる表現方法を評価してくれたんだ。イラストレーションからグラフィックデザイン、そしてフィルムやプロダクトデザインといった複数のメディアでの表現をね。僕はそれぞれの媒体からその時代性を無意識に感じさせるものづくりをしていたんだ」とRossは話す。そしてVirgilとのメールのやり取りののち、Rossは仕事を辞めAblohのクリエイティブアシスタントとしてロンドンに戻ることとなった。

2年半の間、Ablohに付き添い世界中を旅したRossは、さまざまなクリエイティブと関わりながらもどのように作品の美学を一貫したものに保つのかという術を学んだ。〈Off-White〉のコレクション、ストアインスタレーション、そして「Shane Oliver」の〈Hood By Air〉へのプリントデザイン開発の場などでその感性を磨いていったという。そうした中、RossはLAベースの〈Pyrex〉、〈Hood By Air〉、〈Fear of God〉といったブランドが彼らのマーケットで展開する表現力やクリエイティブフリーダムに感銘を受ける。

そして2015年、ロンドンにその自由なムーブメントが欠けていると感じたRossは、自らの資金でレーベル〈A Cold Wall〉を立ち上げた。「A Cold Wall(冷たい壁)っていうのは、僕が公営団地の小石が打ち込まれた壁に触った時に感じたことさ。ただそれは、もっと上流階級の人が大理石の壁を撫でた時に感じる気持ちと通じるもの
っていうことなんだ。この感覚はイギリス特有のものだと思う」とRossは話す。「イギリスの労働者階級の服っていうものの定義は長い間変わっていないんだ。今だにフーリガンと結びつけられがちだけど、もっと豊かなサブカルチャーがあるんだ。僕はそのストーリーを語っているだけなんだ。」

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