Interviews: ALL GONE の Michael Dupouy 来日インタビュー

創刊10周年を迎えた『ALL GONE』の最新版、そして10周年記念版が発売中

ファッション

2016年3月18日(金)、ファッションウィークと春休みで賑わう東京で、ストリートカルチャーのアーカイブバイブル『ALL GONE』のローンチパーティーが行われた。世界中の都市を周り、刊行記念ツアーを行っているファウンダー「Michael Dupouy」を迎えた『STÜSSY HARAJUKU CHAPTER』には多くのファンが駆けつけ、『ALL GONE – THE FINEST OF STREET CULTURE 2015 –』の発売と創刊10周年を祝った。今年1月に発売された同誌は、年1回発行のストリート史をまとめたハードカバーブックの第10弾。今回はパリの街をカモフラージュ柄に見立てた2タイプのデザインだ。2006年にスタートし、今年で10周年を迎える『ALL GONE』は今回“Dacade”ヴァージョンも制作。来日直後のパーティーを前に、エネルギーに満ちたMichaelにインタビューを行った。

Michael:遅れてごめんね! 昨日の夜ドバイから日本に着いて完全に時差ボケだよ。3時間づつしか眠れないんだ。でも日本に来れて本当に嬉しいよ。
− 大丈夫?
もちろん! 東京は(この『ALL GONE』ローンチイベントツアーの)21都市目くらいかな。1月半ばからスタートして、世界中を回ってるんだ。ヨーロッパから北米、南米を回ってまたヨーロッパ方面に行ってドバイからココ。東京の後は香港や中国の都市を回るんだ、このツアーの最後はイスタンブール。

− 忙しいですね……フランスで過ごす時間はあるの?
うん、でもすごく楽しいよ。パリは好きだけど、僕は1カ月半以上フランスに留まっている気がしないんだ。このツアーを7年やってきたから世界中に友達がいるしね。それって素晴らしいことだろ? そして年々ツアーの規模も大きくなるんだ。嬉しいよ。知ってる? 昔はバックパックに本を詰めて、自分で店に持ち込んで営業してたんだ。この本置いてみない?って。制作プロセスも昔と今ではガラッと変わったよ。

− そう、そのことも聞きたかったんです。昔HYPEBEASTにも話してくれたけど、どうやってアイテムをセレクトしていくの?
当初は僕自身で色々なブランドに電話をして、情報を集めていたんだ。「ヘイ、adidasは次にどんな靴を出すの?」「ねぇ、Nikeは今度どことコラボするんだ?」って。でも今では、彼らの方からたくさんのものを送ってくれる。今では毎週毎週新作が現れるだろ? 情報量も実際のプロダクトも増えてきているから、昔みたいな苦労は無いけど、今は今でものすごく複雑な仕事になった。僕は毎日働いているよ。アンテナを張ってたくさんのアイテムを見るんだ。『HYPEBEAST』ももちろん見る。そこで良いなと思うものについて書くんだ。そして書き溜めていったものの中から1年のハイライトにふさわしいプロダクトたちを選んで掲載していく。

− ではやはり、今作の見どころを聞くなんてナンセンスですね。
(笑)そうだね。去年1年間の見どころを凝縮したんだ。見どころはすべてだよ。でもここから読者それぞれのハイライトを見つけて欲しいんだ。僕にも個人的に好きなページがあるようにね。自分のクローゼットの中に特にお気に入りの服があるのと同じ感覚だ。自分のクローゼットは世の中に溢れるたくさんの服から自分が選んだセレクションだろ? それでも更に自分のお気に入りがいくつかあるはずなんだ。この本もお気に入りを見つけるのにふさわしい1冊になっているはずだよ。分厚い辞書みたいな本を作る事も出来る。もっと重くて値段が高い本もね。でもこの256ページに納められた選りすぐりのアイテムたちだからこそ、持っている価値があると思うんだ。

− 今回で『ALL GONE』は記念すべき10周年。〈Diadora〉との10周年記念モデル以外には何か今回コラボレーションしているの?
今回の東京では〈STÜSSY〉、〈Undefeated〉とのTシャツを作ったよ。他の都市でもこの2015年の号のコラボTシャツがあるよ。ただ10周年を祝うアイテムは〈Diadora〉とのコラボレーションだけだけど、これからも〈Diadora〉コラボモデルはもっとたくさん企画しているんだ。楽しみにしてて。

− 今回通常バージョンに加えて、10周年の“Decade”エディションも加わったけど、この10年続けてきた感想、このエディションへの思いを聞かせてください。
『ALL GONE』を始めた頃、たくさんの人に紙の時代は終わると言われたよ。「なぜ今プリントマガジンを始めるんだ? きっと続かないよ」って。でも僕はオールドスクールな人間なんだ。手に触れられるもの、重さを感じるものが好きなんだ。それに僕が作りたいのは、トイレで読んでそのまま捨てられるようなペラペラの雑誌じゃない。かっこいい装丁の、集めたくなるようなコーヒーテーブルブックが作りたかったんだ。過去のプロダクトに敬意を払うと同時に、みんなが感謝してくれる本をね。そして10年間続けてきたからこそ、この歳月を更に凝縮した10周年エディションが作れたんだ。そう思うと本当に嬉しいし、すごく感慨深いよ。このクリーンなオレンジも気に入ってるんだ。

− 紙の時代は終わるという人々がいるけれど、実際はこれまでにないほど多くの種類のプリントマガジンが存在していますよね。紙とウェブの関係について思うことはある?
ウェブは今と未来を調べるための最高なツールだけど、5年前、10年前の流行を知るには、途方もない量のベージを見ないといけない。便利なはずなのに余計時間がかかってしまうんだ。10年前に人々は、紙媒体がこれまでと同じやり方では通用しないって気付き始めた頃だろうけど、結局僕らには肌に触れられるものが必要なんだ。ウェブから始まった君たち『HYPEBEAST』でもプリントマガジンを持っているだろ? 音楽業界だって、DJはUSBを持っていれば世界中で仕事ができる便利な時代だけど、敢えてレコード盤を出すアーティストが大勢いる。紙でもレコードでも、フィジカルなモノの感触は、情報や音楽っていう実際は触れられないモノをより深く実感する為に必要なんだ。そして紙もウェブも敵同士じゃない。お互いを補い合いながら相乗効果を生んでいくものなんだ。『ALL GONE』の存在を知らない人たちの為に、僕らもウェブサイト持っているようにね。

− では最後に。日本には何度も来ていると思うけど、この国のカルチャーについてどう思う?
最高だよ。初めて日本に来たのは1999年なんだ。その頃からパリジャンにとって日本は夢のような場所だよ。食べ物、人との接し方も素晴らしい。道は綺麗だしね。ストリートカルチャーを語る人たちは、アメリカが一番だと言うけど、僕からしたら東京がナンバーワン。〈Supreme〉でさえアメリカより日本の方が店舗数が多いっていうのが全てを物語っているじゃないか。ここは天国だよ。垣根や制限のないクリエイティビティに溢れているのに、他人に対してもすごくナイスだ。そして海外のブランドでも、日本で展開しているラインの方が100万倍良い!好きなブランドもたくさんあるよ。〈Neighborhood〉、〈C.E〉、〈WTAPS〉、〈visvim〉、もうなくなってしまったけど〈HECTIC〉も好きだ。それに〈Medicom Toy〉! 僕がどれだけコレクションしてるか知ってる?  僕は日本に住めるね、うん、最高だよ。

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Photographer
AKIHARU ICHIKAWA/HYPEBEAST

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