イタリア国内で広がる Supreme の “合法的なフェイクプロダクト” についてのこと

様々なシーンについて回る“フェイク”の存在についてもう一度考えてみよう

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まずは上の写真を見てほしい。一瞬でなにか違和感を感じ取った人もいるかもしれないが、きっと多くの人がそこに写っているスウェットシャツを〈Supreme〉のアイテムだと思ったことだろう。しかし事実はそうではない。これは〈Supreme〉からリリースされたスウェットシャツではなく、あるイタリアのブランドからリリースされた“合法的な”フェイクプロダクトなのだそうだ。

先日、Webメディア『NSS Magazine』が発表した、あるエディトリアルが現在世界中で話題を集めている。その内容とは、本ポストの冒頭でも触れたイタリアのアパレルブランド〈Supreme Italia〉が、世界のストリートウエアシーンを牽引する〈Supreme〉のアイコニックなボックスロゴをモチーフにしたフェイクプロダクトを“合法的”に製作・販売し、それを多くの消費者が着用しているという事実について問題提起したもの。『NSS Magazine』によると、〈Supreme〉やその創設者である「James Jebbia(ジェームス・ジェビア)」は、厳密(法的)に言うと〈Supreme〉のあのボックスロゴに対する権利を所有しておらず、〈Supreme Italia〉はそこの抜け穴をつく形で“合法的なフェイクプロダクト”を販売しているという。そして『NSS Magazine』は、この問題について更なる見解を深めるため、4人のストアマネージャー(『Stone Soup』の「Valerio Ghisi」・『Maison Group』の「Alessandro Altomare」・『Blackwater Store』の「Alberto Campo」・『INNER Milano』の「Davide Marre」)にインタビューを敢行、それぞれの考えを聞いた。まずは我々がキュレーションし、日本語訳したそのテキストの一部をチェックしてみてほしい。『NSS Magazine』の記事全文はこちらよりチェック。


- この問題の責任のありかについて

Valerio Ghisi: 1994年にNYでスタートした、ここでいう“本物”の〈Supreme〉だろうが、問題になっているイタリアの〈Supreme Italia〉だろうが、そこの差に関心を持っていない消費者が多すぎるんだよ。きっとその人達にとっては、NYの〈Supreme〉だろうが、イタリアの〈Supreme Italia〉だろうが、シンガポールかどっかの〈Supreme〉モドキだろうが関係ないんだ。大事なのは洋服の形をしてて、あのボックスロゴがそこにあるってこと、それだけなんだろうな。

- なぜそのフェイクプロダクトを取り扱うリテーラーが存在してしまうのか

Alberto Campo: 答えは単純だろ、金になるからさ。今回の〈Supreme Italia〉に関して言えば、ほとんどの場合は売っている側もそのプロダクトが〈Supreme〉のフェイクであって、ここでいう“本物”の〈Supreme〉が一切携わってないプロダクトであることは承知の上だろうな。彼らはそれを分かった上で販売している。なぜなら、例えそうであってもそのプロダクトを購入する人が存在するからね。そういう人がいる以上、そういうプロダクトを売るリテーラーが消えることはないんだと思うよ。

- なぜ〈Supreme〉はこの件に関して法的なアクションを起こさないのか

Davide Marre: 〈Supreme Italia〉がグローバル的な存在ではなく、現時点ではイタリア国内にのみ見られる問題という点と、イタリアという地域自体がグローバルなストリートカルチャーやストリートウエアのシーンにあまり深く関わっている場所じゃないという点に理由があるんじゃないかな。もちろん〈Supreme〉はこの問題を把握しているんだろうけど、明確なアクションはなにも起こさず無視し続けている。僕は〈Supreme〉のその姿勢を流石だと思っているよ。そして僕らも、消費者としてそういうフェイクなものには目を向けず、もしそういうプロダクトを購入している人がいたら、その不義を説明してあげることのできる立場にあるべきなんだ。

- こういった不正やチートのような存在と向かい合うことについて

Alessandro Altomare: 俺はイタリアのファッションシーンにおいて度々見受けられる、“ずるいやつが甘い汁を吸い、真面目にやったやつが泣きを見る”ような薄っぺらい体制を強く非難するよ。もしそれが法的に問題ないものであったとしても、そういったフェイクプロダクトを売るようなリテーラーは絶対にアパレルブランドから愛されない。今回問題として取り上げてるこの恥ずべき現象の側だって本当は早く消え去りたいと思ってるだろうな。


今回ご紹介したイタリアのこの現象が、例え法的に責任を問われるものでないとしても所謂“フェイク”であることは一目瞭然。サンプリングやパロディと“フェイク”との境界線問題など、ファッションシーンのみならず様々なシーンにおいて度々問題となるこの“フェイク・パクり・盗作”問題。シーンによってはサンプリングやオマージュといった手法が文化として大切にされているシーンもあり、一概にこうあるべきだと答えを出すことは難しいが、一度この機会に自分なりに少し考えてみてはいかがだろうか。

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