Noah のクリエイティブディレクター Brendon Babenzien が語るノスタルジー
〈Supreme〉の元クリエイティブディレクターが振り返る 自身のルーツと〈Noah〉のこれから
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クリエイティブディレクターとして長年〈Supreme〉に籍を置いてきたのち、自身のブランド〈Noah〉を本格始動させるために立ち上がった「Brendon Babenzien」。スケーターとしてニューヨークで育った自分のノスタルジーを孕むと同時に、サステイナブルでエシカルなビジネスを目指す〈Noah〉について、Babenzienが『SSENSE』の「Thom Bettridge」のインタビューに答えた。以下よりその抜粋を読んでみよう。インタビューフルバージョンはこちらから。
Thom Bettridge(以下TB): 自分の生きてきたカルチャーを体現するブランドを作りたいと気づいたきっかけはなんだったのですか?
Brendon Babenzien(以下BB): 服を作りたいと思う以前に、服が好きだって思ったんだ。ありきたりなセリフだろ。でもその時僕は13歳で、13歳にとって服ってもう……全てじゃないか。自分が誰なのかっていうインディケーターみたいなものだろ。その頃の僕らって、聡明に自分の信念を語る言葉も持っていない、半人前でものすごく感情的ないきものなんだ。当時の僕にとっては自分らしさを主張することが全てで、友達の誰とも同じような格好なんてしたくなかったんだ。13歳のガキがピンク色の花柄のシャツを着るなんて可笑しい、なんて考えはどうでもよくて、とにかく着てたよ。
TB: パンクな感じではないというか……
BB: 友達にパンクな奴なんていなかった。僕が出会ったスケートキッズたちはどこやよそからやってきた奴らで、地元で一緒に育った奴らは本当にフツーの、野球やフットボールなんかをやってるやつらだった。自分はラクロスをやってたんだけど、多分近所でサーフィンしてたのなんて僕だけだったよ。サーフィンやスケートをしてる友達はいつもどこか別の場所から来た奴らだった。
TB: インターネットのない時代にそういう友達とはどうやって出会っていったのですか?
BB: ニューヨーク州のイーストイスリップにある『Rick’s Surf Shop』で働いてたから、みんなにはそこで出会ったよ。
TB: そこが地元ですか?
BB: そう。ニューヨークってさ、市街があって、その奥にハンプトンやモントークがあって、その間になんでもないいろんな街があるだろ?そのなんでもない街が僕の地元。サンライズハイウェイから実家が見えるんだ。昔はよくガソリンスタンドでスケートしていたよ。ペイントされたカーブがあったんだ。そこで壁に向かってラクロスの練習もしてたし、夜中に人も車もいない時は、バンクのあるサンライズハイウェイでウォールライドしてた。
TB: あなたのデザインプロセス、特にグラフィックについて興味があるんですが。
BB: プロセスは至ってシンプルだよ。僕はどっちかっていうとファブリックに興味があるんだけど、Tシャツのグラフィックとなると、カルチャーを表現したいと思うよね。僕はハードルをものすごく高く設定しているんだ。僕らはファニーであり、知的であり、賢くなくちゃいけない。そして僕らと何か通じるものを表現したいんだ。無駄にアグレッシブにしようとはしていないよ。