見逃していたかもしれない? 2015年リリースの adidas Boost モデル10足
Boostイヤーだった2015年、見逃していたかもしてない名作をリマインド
スニーカー史において、2015年が「adidas Boost」の年だったのではないかと思えるくらい、数々のモデルをリリースし、続く2016年にも新たなコラボレーション、ニューモデル、リブート、そして「Yeezy Boost」のニューカラーなどが期待される〈adidas〉。ここで、過去12カ月にリリースされたモデルをもう一度振り返ってみよう。以前『Kick Posters』が作成した2015年のベストモデルチャートを紹介したが、ここではそこにランクインせずとも見逃せない2015年リリースの名作『Boost』たちをピックアップ。
Palace Skateboards x adidas Originals C.M Boost
ロンドンの 〈Palace Skateboards〉が2015年10月、〈adidas Originals〉とのコラボレーション「Palace Pro Boost」を発表した際、その反応はとても顕著に見られた。〈Palace〉 のクラシックシルエットを好む美学は、〈Reebok〉 や 〈Umbro〉とのコラボレーションにも見られ、アイコニックな形をモダンなソールユニットと組み合わせる彼らならではのスタイルだ。しかしその後リリースされた「Palace Skateboards x adidas Originals C.M Boost」に関しては前作ほどのハイプはなかった様子。確かにフットボールモデル「Copa Mundial」をベースにした独特のデザインは万人向けではなかったようだが、〈Palace〉と〈adidas〉のユニークさと自由度が伺えるコラボレーションモデルであることは間違いないだろう。
EQT Running Support ’93 Boost
イノベーティブなBoostソールの可能性を広げ続けると同時に、過去の名作にも回顧する〈adidas〉がリリースしたこのモデルは、クラシックとモダンがブレンドされた決定的なデザイン。人気の「EQT」アッパーに「Boost」ソールを当てた、ブランドの新しい方向性をも示唆するモデルといっても良さそう。もっと話題になってもおかしくないモデルだが、12月の発売時に「Yeezy」を取り巻く数々のバズに埋もれてしまっていたようだ。
adidas Running Energy Boost ESM “All-White”
オールホワイト…… ではなくオールモストホワイトなこちらのモデル。〈adidas〉らしいパフォーマンス重視のハイテク仕様な「Energy Boost EMS」は、独特のヒールケージに「Boost」らしいミッドソールユニットが組み合わさっているが、アウトソールにはブラックを仕様。しかしこちらも機能性の高い「adiwear」のラバーというこだわり故のデザインなのかもしれない。
adidas Busenitz Pure Boost
〈Palace〉とのコラボレーションのバズが続く11月、 〈adidas Skateboarding〉が静かにリリースした「Busenitz」モデル。クッション性の高い「Boost」ソールユニットに、クリーン且つレトロなブランドらしいシルエットが合わさっている。 スケートファン、そしてブランドファンからも愛される「Busenitz Pure Boost」は、〈adidas〉の新たなモダンアイコンの一つと言えるだろう。
adidas Ultra Boost “Wool Limited” and “Glow Limited”
「Kanye」の着用で話題になった「all-white Ultra Boost」のおかげですっかり見落とされていたこのモデルのリリースは11月下旬。モノトーンながらも表情のあるデザインや素材を使い、所々に使われたシルバーもさりげなく主張する2色の「Ultra Boost」は、他のカラーウェイとは一線を画している。
adidas Blue Boost
〈adidas〉の中でもしばしば忘れられがちな「Blue line」の「Boost」モデル。モードなモノクロのカラーウェイと、ポップなマルチカラーでのラインアップだが〈ubular〉と〈Y-3〉モデルのリリース時期と重なったことも、注目度が半減した理由だろう。しかし「Blue Boost」は、〈adidas〉が「Kanye」の影響を受けずにファッションと機能性の表現を行ったモデルということだけでも、価値あるデザインと言えそうだ。
adidas Ultra Boost “Collegiate Navy”
おそらく最もスマートで馴染みやすいカラーチョイスのネイビー。ワントーンの「Ultra Boost」でリリースが予想された最たる色は、完売こそしたものの、ほかのアイキャッチングなモデルに比べて、動きはスローだった様子。それでも、安定・安心のカラーリングは見逃せない名作だ。
adidas Ultra Boost “Silver”
リリース時のコメントに、“Did Kanye wore this colorway? No? then I’ll pass(Kanyeが履いてたのこれだっけ? 違う? ならいいや。)”と書かれたこちらの”Silver”も、”All-White”の『Ultra Boost』の人気の陰に置かれたモデル。グレーのメッシュアッパーから透け感のある白が見え、メタリックなヒールケージと3ストライプというデザインでも、「Kanye」とクラシックなモノトーンカラーウェイより目立つことはなかったようだ。
adidas Y-3 Boost QR Knitted
「Y-3 Retro Boost」の人気には僅かに届かなかったこちらの「Y-3 Boost QR Knitted」。しかしこちらも、「山本耀司」氏がクリエイティブ・ディレクターを務める〈adidas〉のレンジ〈Y-3〉が魅せる、フューチャリスティックな世界観を構成する「Boost」仕様モデルだ。
adidas WMNS Ultra Boost
フロント部分に、オフホワイトとシルバーを組み込んだ実験的な色遣いが特徴的なこちらの「Ultra Boost」。レディースサイズのみの展開だったことも「Yeezy」人気に押された理由のようだが、ブランドのデザイン性の広がりが伺える一足だ。