2015年注目のフットウエアブランド Top 9
スニーカーは、アーバンカルチャーにおいてストリートアートや音楽のように欠かすことのできない中心的な存在となっている。70年代や80年代からスタートしたスニーカーカルチャーは、都市の若者にとって一番視覚
スニーカーは、アーバンカルチャーにおいてストリートアートや音楽のように欠かすことのできない中心的な存在となっている。70年代や80年代からスタートしたスニーカーカルチャーは、都市の若者にとって一番視覚的で、自己表現のユニークな形として発揮されてきた。世界の主要な大都市がファッションにおけるイノベーションの温床になっているように、スニーカーはいつも広く芸術の域にまで高められたものまで探っていく手段ともなっているし、相変わらずスタイリングの中でキーとなる要素でもあり続けている。どんなスタイルの男性にでも聞いてみるといい。普段着をいつも決めるファッションアイテムは何か? きっとそれはフットウエアに違いない。
好調な2015年の始まりとともに、私たちのまわりで持ち切りになっているトピックがある。それは「誰がこの1年のフットウエアでバズを起こすものをつくるか」。〈adidas〉や〈Nike〉のような名前がすぐ挙ってくる一方で、私たちにはもっと小さなスケールだけれども、大きな仕事をしているブランドが見えている。昨年の状況や業界の方向性を検討しながら、ここで2015年に注目していてほしいスニーカーブランド9ブランドをまとめてみた。そのほかのジャンルにおいても『HYPEBEAST』が予測した「The HYPEBEAST Watchlist」をまとめたので、あわせてチェックしてほしい。
GREATS
〈GREATS〉は、「John Buscemi」と「Ryan Babenzien」が手がけるブランド。〈Warby Parker〉や〈Everlane〉にインスパイアされたブルックリン発のブランドは、スタイリッシュに洗練された、クオリティの高いシルエットのものをその消費者に直接売ることを選んだ。そのため、安く、デリバリーの時間も短くすることが可能になった。2人は チャーリー&レイ・イームズ夫妻の有名な言葉のように“ベストのものを、最大限多くの人々のために、最小限度のコストで”行なう。立ち上げから3年目となる〈GREATS〉は、今年は実り多き年となるだろう。若くて才能あふれる「Salehe Bembury」(前〈Cole Haan〉担当)が率いるデザインチームによって、リリースを重ねるごとに自由自在なシルエットがブロガーたちの間でもてはやされること間違いない。
49 USD〜
www.greats.com
Hender Scheme
ファッション業界において日本のブランドは、典型的なデザインや伝統的なデザインを構造と素材において精緻に再解釈する才能があることで知られている。〈Hender Scheme(エンダースキーマ)〉は、“Homage”シリーズで一躍世界的に有名になった東京発のプログレッシブなフットウエアブランドだ。そのシリーズは誰しもがこれまでに履いたことのある名作と呼ばれるスニーカーをプレミアムレザーで手作業で仕上げたコレクションだ。〈Hender Scheme〉とデザイナーの「柏崎亮」が2015年に見せてくれる更なる高みに期待したい。
600 USD〜
www.henderscheme.com
APL
〈APL〉の名で知られる〈Athletic Propulsion Labs〉は、数年前に垂直ジャンプで数センチでも高く飛べるようにしてくれる技術を手頃な価格で開発したが、その後、NBAにおいて使用禁止となったことがきっかけで有名になったブランドだ。 “どんな評判もよいPRになる”の象徴として、ロサンゼルス発のブランドは、グローバルセールスのマーケティングツールとなるようなブランドへとシフト。NBAの認知によってブランドが紹介された〈APL〉は、2014年、Vision Low、Churchill、TechLoom Proなど、パフォーマンスの高いカジュアルフットウエアの領域でラインナップをかなり拡大させている。
120 USD〜
www.athleticpropulsionlabs.com
article number
昨年12月にスプリングコレクションを発表したばかりの〈article number〉。 ミニマルなスタイルのパフォーマンス感とラグジュアリーさをブレンドしたデザインが、今のメンズファッションにおけるムーブメントにとてもマッチしている。何よりすばらしいことは、ネオプレンの中敷を使っていること。ナッパレザーと厚いラバーソールが各モデルの洗練されたセンスをアピールしながら、優れた快適さを備えている。アメリカで開催される展示会「Liberty Fairs」においても評判が良かったようで、『Barneys New York』、『Kith』、『colette』、『BEAMS International Gallery』、『Harvey Nichols』、『Offspring』といった 世界中のハイセンスなセレクトショップで〈article number〉が並んでいることが期待できる。 前触れなく突然のようにローンチしたことは、ブランドにとって思いのほかよかったようだ。
250 USD〜
www.article-number.com
Buscemi
デザイナーで起業家の「Jon Buscemi」が彼のハイエンドスニーカーブランド〈Buscemi〉とともに『HYPEBEAST』のリストに現登場したのは、これが2回目。2013年の下半期に最初のモデルをリリースし、〈Buscemi〉は オーセンティシティとストリートとラグジュアリーの魅惑的なミックスで名声を確立している。3つのシルエットのメンズのコレクションを順調に製作し、過去15カ月で数々のコラボレーションをリリース。まだ始まったばかりのブランドだが、「Sean “P. Diddy” Combs」や『The Wall Street Journal』誌まで、多くの注目を得ることとなった。「Jon Buscemi」から最後に聞いたのは、ブランドの評価をさらに高めるために仲間のデザイナー「Ronnie Fieg」とのコラボレーションに取りかかっているということだった。どんなヘルプもありがたいようだ。
740 USD〜
www.jonbuscemi.com
Filling Pieces
アムステルダム発〈Filling Pieces〉は、スタートしてから6年というまだ若いブランドではあるが、『HYPEBEAST』のリストの中ではより“経験のある”フットウエアブランドの一つと言える。プロダクトのレンジはそこまで多くないが、業界の雰囲気を変えようとしているブランドだ。ブランドを立ち上げた「Guillaume Philibert」は、ストリートウエアとハイエンドファッションとのギャップを手頃なプライスで橋渡しするスニーカーとしての役割を果たしている。若い人たちやスニーカーラバーズは今、このハイとローのマリアージュをこれまで以上に求めているからこそ、需要があると言える。ファン層の増加に匹敵するように、プロダクトレンジも増えてきているので、2015年はおそらく〈Filling Pieces〉が業界内での地位を強固にするだろう。
210 USD〜
www.fillingpieces.com
BRANDBLACK
スニーカーデザイナー「David Raysse」の思いが強く表現された〈BRANDBLACK〉は、パフォーマンス性の高いバスケットボールスニーカー。バスケットコートで活躍するプレイヤーのことをよく考えたプレミアム素材のシューズは、細かくデザインされ、テストされている。しかし、最近では、コートの中であっても外であっても、これまで以上にルックスに対して関心が高いのが現実。実際、その両面をどちらかの側面に妥協することなく叶えてくれるブランドはめったにない。2014年、〈BRANDBLACK〉がスタイリッシュなスポーツウエアのコレクションに加えて、スターガード「Jamal Crawford」への最初のシグネチャースニーカーをリリースして業界を驚かせた。Crawfordとの最新のシグネチャーモデルの直後に引き続き、それを凌ぐモデルをいかにブランドが産み出せるか、大いに期待している。
100 USD〜
www.brandblack.com
Native Shoes
2010年、カナダにてスタートした〈Native Shoes〉は、2013年に「Mark Gainor」をクリエイティブ・ディレクターに任命。その後、Marcは今では人気のスリッポン“Apollo(アポロ)”をデザインし、2014年夏に開催された「Agenda Long Beach(アジェンダ・ロング・ビーチ)」でストリートウェアの世界で披露した。〈Native Shoes〉は、「The Madbury Club」のようなクリエイティブカンパニーと連携することで、自身のファッションスタイルにこだわる若者たちのトレンドに新たな風を吹き込むことになるだろう。
45 USD〜
www.nativeshoes.com
ETQ Amsterdam
立ち上げから今年で4年目を迎える〈ETQ Amsterdam〉は、洗練されたセンスとプレミアムな仕立てにフォーカスしたフットウエアブランドだ。熟練したテイラーがスーツを仕立てるのとまさに同じように、生産のプロセスに取り組むすることをモットーとしている。その結果、構造上の形となっているレザーインソールとプレミアムレザーのアッパーで手作業でスッテッチの入れられた“バルカナイズドアウトソール”という巧みにデザインされたフットウエアとして仕上がった。業界において高評価を受けている〈ETQ Amsterdam〉は現在、2015年モデルを世界中の展示会でも披露しているところだ。
$200 USD〜
www.etq-amsterdam.com