アーティスト向けの住宅建設をニューヨーク市長が約束

ニューヨーク市が世界一地価が高い街の一つであることは誰もが知るところで、ブルームバーグ前市長時代から残る語り口の多くはニューヨーク市が“富裕層のための、富裕層による”街となってしまったこと。家賃がその言葉を実証している。 かつてはアーティストたちのコミュニティで有名になった界隈が、今や業界的な“クリエイター” や“ブローカー”によって急激に占拠されてきている。

“ビッグアップル”（ニューヨーク市の愛称）の文化的な基盤を作るワーキングクラスやクリエイターたちのために、ニューヨーク市長「Bill de Blasio（ビル・デブラシオ）」の政策の一環として、ニューヨークで暮らし、活動しているアーティストを対象に手の届く価格で住宅を1500戸を用意すると市政演説で述べた。その公約を果たすべく、市長はさらにアクションを起こしているようだった。

アーティストの生活費は不可解に思われるかもしれない。家賃を払うための作品をつくるのに十分なスペースを持たないというのは、ニューヨークで暮らす多くの人々にとってトリッキーな現実だ。同じ演説の中でデブラシオ市長はこれまで甚だしく見過ごされてきたもう一つの人口問題として、不測の事態が増加している高齢者や退役軍人に対しても手の届く価格での住宅供給を約束した。