Kobe Bryant が引退を表明
「私の情熱が冷めることはなく、困難にも屈することはありませんが、身体が別れを告げる時だと感じているのです」
NBAを代表するスタープレーヤーであり『ロサンゼルス・レイカーズ』を牽引する「Kobe Bryant」が、今季限りでの引退を発表した。“Black Mamba”の愛称を持つKobeはNBA通算30,000得点6,000アシストという驚異的な記録に加えて、レイカーズ一筋でプレーし続けてきた20年のキャリアを通して数々のNBA記録を塗り替えてきたが、近年は度重なるケガに悩まされており、チームも今季を含めた直近の3シーズンで勝率5割を下回る低迷が続いている。
そんなKobeが引退に際して「Dear Basketball,」と題したメッセージを公開。文中ではバスケットボールへ対する愛を語り、パフォーマンスの維持に限界を感じた末の決断であったとの想いを綴っている。
現在ウェスタンカンファンレンス最下位のレイカーズだが、プレーオフ進出を逃すことになればKobeのキャリアは2016年4月中旬に幕を閉じることになる。ファンたちはKobeに残された短いキャリアのなかで、彼がケガで離脱することなくコートでプレーする姿をその目に焼き付けたいはずだ。
多大な功績を残し、世界中を魅了し続けてきた「Kobe Bryant」。彼の全てを捧げてきたバスケットボールへ贈るメッセージの全文は、下記をチェック。
親愛なるバスケットボールへ贈る
父のチューブソックスをボール状に丸め、『The Forum』のコートに立ちウイニングショットを放つ姿を想像した時から、私はこの気持ちに偽りがないことをわかっていました。
バスケットボールに心を奪われたことを。
深い愛のもと、心、身体、精神、そして魂に至るすべてを捧げてきました。
何よりも夢中になった6歳の少年は終わりについて想像することなく、ひたすら自分自身と向き合ってきたのです。
だから、私は走り続けました。コートの端から端までルーズボールを追いかけてきました。問われた情熱に、心で応えてきました。なぜなら、それ以上のものを手に入れることができたからです。
疲弊していてもケガをしていてもプレーを続けました。それは挑戦ではなく、あなた(バスケットボール)が私に訴えかけてきたからです。すべてはあなたのためであり、あなたは私の生きがいなのです。
6歳の少年が抱いたレイカーズ入団の夢。それを叶えてくれたバスケットボールへの愛は一生涯続くでしょう。しかし、これ以上その大きな愛を注ぐことはできません。今季が私の全てを捧げる最後のシーズンになります。私の情熱が冷めることはなく、困難にも屈することはありませんが、身体が別れを告げる時だと感じているのです。
でも心配することはありません。コートから去る準備はできています。どうか理解してください。私たちに残された全ての時間を共に過ごしましょう。良いことから悪いことまで、これまでと同じように。
これからも私は靴下を丸めて部屋のゴミ箱に向かい「5…4…3…2…1…」とショットクロックをカウントしたあの時のままです。
愛を込めて。
Kobe