“もったいない” をスローガンにした Levi's® と Jeff Yokoyama のコラボレーション

サステイナブルなものづくりを目指したコラボレーション

ファッション 
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サンフランシスコにある〈Levi’s®〉の 『Eureka Innovation Lab』は、デニムの未来のためのシンクタンクだ。 ブランドのテクニカルイノベーション部門を率いるVP「Bart Sights」氏のホームでもあるこのラボには、広いワークスペースの中に〈Levi’s® Vintage Clothing〉のアーカイブや、1日で生地からデニムジーンズを作り上げるマシーンや素材が並んでいる。さらにここにはSights氏のジーンズのパーソナルコレクションも、過去のデニムジーンズを讃える神殿として、また今後のブランドの発展を見守る女神として、ワークスペースのハンガーにかけられ保管されている。
〈Levi’s®〉グローバルデザインのSVP「Jonathan Cheung」氏は、「ユーレカは、新しいものと古いものが出会う場所。サイエンスと伝統が存在し、熟練した職人技とカッティングエッジな科学とテクノロジーが同居しています。我々はここで、常にー歩ずつ足跡を残し、そのフットプリントを未来のさらなる一歩へと繋げていくのです。」と語る。

ストリートファッション界のOGとして知られる「Jeffrey “Yoki” Yokoyama」氏は、〈Maui & Sons〉や〈Modern Amusement〉などといったブランドのファウンダーであり、1980年からサーフ、スケートファッションなどのカジュアルウエアの歴史を身近に体験し、育んできた重要人物の一人だ。20代前半にこの業界に足を踏み入れて以来、長きにわたり「Sean Stussy」とともにデザイナーとして働くなど、現在のストリートファッションの在り方の基礎を築いてきたYoki氏。自身のキャリアの方向性を変えるまで、「Mossimo」や「Quicksilver」といった大企業との取引など、アメリカや日本で数々のアパレルビジネスを成功させてきた。

そんなYoki氏が現在暮らすのはカリフォルニア州ニューポートビーチ。デザインスタジオ、ワークショックスペース、リテールストアを兼ね備えた『Yokishop』を運営している。古着を解体し別の新たなワン・オブ・ア・カインドのアイテムを生み出すYoki氏のショップの根底にあるのは、日本語の「もったいない」という精神。古いものから新しいものを生み出すことで、ファッション業界におけるサステイナビリティーを見い出すアクションを、このオレンジカウンティーのショップから発信している。そしてミリタリーアイテムやスポーツユニフォームからのリプロダクションを行う彼の英知は、〈Levi’s®〉の『Eureka Innovation Lab』でも発揮されているのだ。

  • サンフランシスコを訪れる前に、コスタメサでジーンズのファーストサンプルを制作するYoki氏
  • Yoki氏の今回のプロジェクトノート
  • ポケットのディテールについて語るYoki氏
  • ヴィンテージの「Levi’s 501®」からサンプルペア制作用に解体され使用されるパーツたち

〈Levi’s®〉とYoki氏のタッグはまさにパーフェクトマッチ。常に資源の再利用、リサイクルのイノベーティブな方法を模索しているサンフランシスコが誇るデニムの世界的企業は、過去数年間でも、“WasteLess and WaterLess”プログラムを推進。材料を再利用したプロダクトを作ることで廃棄物を減らし、生産過程で使用する水を何百万ガロンも節約することに成功している。この企業理念とYoki氏のコンセプトが組み合わさったサステイナブルなプロジェクトとして、両者は古着や〈Levi’s®〉の古いデニムジーンズを解体し、ユニークな「Levi’s 501®」を再構築していくこととなった。

Yoki氏はデザインに、古着のポケット、リベット、ウエストバンドを使用することを提案。そしてこのプロジェクトのシグネチャー的ディテールとして、左側のバックポケットを上下逆さまに配置するアイディアを採用。Yoki氏が〈Levi’s®〉のトレードマークを逆さまにすることで表現したのは“欠点”- 完璧でない様子。それは転じて個々のジーンズが持つ特性とインディヴィジュアリティーの美しさを意味している。Yoki氏のジーンズはサステイナビリティーを訴えるとともに、古いものが新しいものをインスパイアするというユーレカラボ“らしさ”を体現したものとなった。

Cheung氏、そしてSights氏とともに手がけたこのジーンズの制作過程に於いて、細部に至るまでこだわりとケアを重んじたYoke氏。完成したジーンズは、パーツにより洗いの違う「Levi’s 501®」を使用し、ウエストバンド、ベルトループ、バックポケットをアクセントとする仕上がりになった。上のフォトロールよりコラボレーションプロセスの様子を覗いてみよう。今後も〈Levi’s®〉は様々なアーティストとのコラボレーションを企画している様子。過去のコラボレーションストーリーを確認しつつ、今後のクリエイティブマインドの登場にも期待しよう。

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