フランス人アーティスト JR が『ルーブル美術館』のガラスのピラミッドを消す?
フランス人アーティスト「JR」による“JR au Louvre”と名付けられたそのプロジェクト
アメリカ人建築家「I.M. Pei(イオ・ミン・ペイ)」によってフランス・パリにあるルーブル美術館の正面エントランスの前に鎮座するガラス製のピラミッド“Pyramide du Louvre”は1989年に誕生した。映画やテレビなどでよく見られる場所であるので日本でも多くの方がその存在を知っていると思うが、そのガラス製のピラミッドがフランス出身のアーティスト「JR」による新たなプロジェクトの舞台として選ばれ、そして彼によって“消される”。このプロジェクトは“JR au Louvre”と名付けられ、ピラミッドの後ろにあるルーブル美術館本体のアナモフィックな画像をピラミッド自体に貼り付けることで後ろにあるルーブル美術館に同化させ、隠してしまうというもの。
その「JR」はwebサイト『Humans of Paris』にこう語った。
私はその日を忘れることはないでしょう。その日、私はルーブル美術館のアイコニックな“Pyramide du Louvre”を消してみせます。私も何度もこの美術館を訪れているパリジャンですから、自分でもこれはとてもクレイジーなことだと分かっていますが、これは同時に私にとって大変な名誉であり、重要なことでもあります。私は人々にルーブル美術館を見てもらうためにこのピラミッドを消します。この場所でセルフィーを撮る人々はルーブル美術館ではなく、その前にあるこのガラスのピラミッド“Pyramide du Louvre”を写すようにセルフィーを撮っていることに私は気づきました。このプロジェクトは“Pyramide du Louvre”を否定しているわけではありません。ただ人々は時に物事の本質に背を向けて、違うところにフォーカスを当ててしまいます。このプロジェクトは人々の意識を少し変えていくものになるでしょう、少なくともこのルーブル美術館においては。
「JR」によるこのプロジェクト“JR au Louvre”は、2016年5月25日から6月27日までの間、フランス・パリにあるルーブル美術館にて開催されるそうなので、この期間内にパリに行く方がいれば是非自身の目でその姿を確認してみてはいかがだろうか。
The Louvre
75001 Paris
France